シニア、世界情勢を考える。by tadashian

健康のためノルディックウォーキング・トレッキングに励むシニア、如何にして就業寿命を伸ばすか考える日々そして世界情勢

【反中包囲網】本当の目的

こんにちは、そして、こんばんは、ただっしゃん(@tadashian1)です。 当ブログにお立ち寄り頂き、誠にありがとうございます。

 

***先日、近場の低山をトレッキングしたのですが、ヘロヘロになってしまい、体力の衰えを感じる今日この頃です。***

 

 

f:id:tadashian:20211129093023p:plain

 

2021年11月15日、米中首脳会談が初のオンラインにて行われました。

 

www.bloomberg.co.jp

 

この会談は3時間半にもおよびました

・気候変動問題

ウイグル問題

チベット問題

・台湾問題

などが協議されました。

 

習近平が、バイデンと会談したい気持ちはわかります。

けど、アメリカは、着々と「反中包囲網」を築いています。

しかし、中国がアメリカと和解することができれば、この包囲網はすべて無効になります。

包囲網のボス・アメリカが、「中国と仲よくしようね」って決めれば、それで終わってしまいます。

 

だから、習近平は、バイデンに「古い友人を見ることができてうれしい」といい、にっこり微笑んだんです。

じゃあ、バイデンは、なぜ習近平と会談するのでしょうか?

 

「彼が、親中派だから?」「次男のハンター・バイデンが、中国から大金をもらっていたから?」・・・

と思いますものね。

 

ホントのところは、どうなのでしょうか?

バイデンは、大統領に就任した今年1月から、熱心に「反中包囲網」を形成してきました。

クアッド(日本、アメリカ、インド、オーストラリア)を強化しました。

トランプの時はばらばらだったG7をまとめ、中国に対抗していく意識を植えつけました。

また、トランプ時代ばらばらだったNATOとの関係も和解させました。

NATOは、「反ロシア軍事同盟」ですが、「中国が二番目の仮想敵」になりました。

さらに、アメリカ、イギリス、オーストラリアの反中軍事同盟「AUKUS」(オーカス)も誕生させています。

 

これらは、すべて「反中包囲網」の構成要素です。

ところで、「反中包囲網」の目的は、何なのでしょう?

 

「中国の一党独裁体制を崩壊させること」でしょうか?

 

違うと思います。

それは「バランスオブパワー(国際勢力均衡)の回復」だと思います。

 

アメリカは、ソ連が強くなりすぎた70年代初め、国際勢力均衡を回復するために、
中国と組みました。

 

ソ連が崩壊すると、アジアの勢力均衡は、日本が強くなりすぎて、崩れていました。

 

そこでアメリカは、日本を冷遇し、中国に接近することでアジアの勢力均衡を回復させたと思います。。

 

ところが、今度は中国が強くなりすぎて、またアジアの勢力均衡が崩れています。

 

それで、バイデンは、バランスオブパワーを回復するために、日本、インド、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツなどに接近するのです。

 

国際勢力均衡が回復すると今度はどうなったのでしょうか?

 

これが崩れていたとき、中国は、東シナ海南シナ海、インド国境などで、好き勝手やっていました。

 

でも、国際勢力均衡が回復すると、中国は「動きにくく」なります。

 

つまり、東シナ海南シナ海、インドとの国境などで、悪い事をやりにくくなります。

 

その後は?・・・べつの何もありません。

 

バランスオブパワーを回復し、中国が悪い事をできにくい状態ができました。

後は、その状態を維持するだけです。

すると、どうなるんでしょうか?

 

中国は、国家ライフサイクルと間違った政策(戦狼外交、共同富裕など)で間違いなく
自滅に向かうでしょう。

 

でも、「中国の体制崩壊」自体は、アメリカ政府の目的じゃあ、ありません。

目的はあくまで「国際勢力均衡の回復と維持」です。

これによって、平和な均衡状態を維持する。

 

万が一、中国が戦闘を仕掛けてきても、勝てる状態にしておく。

だからバイデンは、クアッド、G7NATO、AUKUSを背景に、習近平と話をするんです。

 

バイデンが習近平を見ると、背後には、ハイエナのようななプーチンの顔がみえます。

一方、習近平がバイデンを見ると、背後には「大軍」が見えます。

アメリカ、日本、インド、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツなどなど。

 

バイデンは、「ウイグル問題」「チベット問題」「台湾問題」などで、中国を批判しました。

習近平は、いつものように「内政干渉するな」と答えました。

 

具体的な成果は何もないですが、習近平は思っています。

「やりにくくなったなあ」と。

 

なぜでしょうか?

バイデン政権が「国際勢力のバランスを回復させたいから」です。

 

だから、バイデンが習と会談したのは、彼が親中派にもどったからではありません。

「俺の方には味方がたくさんいるんだよ。お前(習)は、悪い事をやめろよ」と諭させるためだと思うのです。

 

関連記事です<(_ _)>

 

tadashian.hatenablog.com

 

tadashian.hatenablog.com

 

tadashian.hatenablog.com

 

 ブログ読者の皆様が、健康でありますように!最後までお読みいただきありがとうございます。 ・・・心はいつもどまんなか。 by tadashian