心はいつもどまんなか。by tadashian

健康のためノルディックウォーキングに励むシニア、世界情勢リテラシーを高める日々

「共産主義」に名前を変えただけ——アメリカ民主社会主義者(DSA)が民主党を乗っ取りつつある本当の理由

「共産主義」に名前を変えただけ——アメリカ民主社会主義者(DSA)が民主党を乗っ取りつつある本当の理由

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは——「アメリカ民主党の内部で、静かに、しかし確実に勢力を広げている『DSA』という集団の正体」という話です。

「アメリカの党内政治の話?自分には関係ないかな」と思われた方——少し待ってください。今日お伝えしたいのは、単なる選挙速報の解説ではありません。この動きの裏側には、「名前を変えることで、中身への警戒心を薄めてしまう」という、私たちが日々の暮らしの中でも気をつけたい、普遍的な仕掛けが隠れています。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、ずっとこのことを頭の中で転がしていました。「社会主義」という響きの良い言葉の奥に、一体何が隠れているのか——ポールを突く音に合わせて、67年間生きてきた経験と重ね合わせながら、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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▼まず確認しましょう——DSAとは、いったい何者なのか

DSA、正式名称アメリカ民主社会主義者(Democratic Socialists of America)は、アメリカの民主党そのものではありません。民主党という大きな枠組みの中で活動しながらも、独自の理念と組織を持つ、いわば「党の中の党」というべき存在です。

彼らは自らを「社会主義」と名乗っています。しかし67年間生きてきた私の率直な見方を申し上げるなら、それは聞こえを良くするための看板にすぎません。中身をよく見れば、これは名前を変えた共産主義だと、私は考えています。

もちろん「社会主義」という言葉自体は、北欧型の福祉国家をイメージする方も多いでしょう。ですが、DSAが掲げる政策綱領を丁寧に見ていくと、そうした穏健な福祉国家路線とは、かなり性格の異なるものであることが分かってきます。

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▼戦略は極めて単純——「予備選挙さえ勝てば、本選は関係ない」

DSAの強さの秘密は、その戦略の分かりやすさにあります。

彼らは共和党候補と真正面から戦おうとはしません。むしろ狙うのは、民主党が圧倒的に強い、いわば「勝って当然」の選挙区です。そこで民主党の予備選挙に狙いを定め、現職議員や他の民主党候補を相手に挑みます。

そして予備選挙さえ制してしまえば、その先はほぼ決まったようなものです。共和党候補にはそもそも勝ち目がほとんどない選挙区ですから、11月の本選挙は事実上、消化試合になってしまうのです。

言い換えれば、彼らにとっての本当の決戦は、11月ではなく、その何ヶ月も前の予備選挙にこそある。この一点を理解しておくだけで、今アメリカで起きていることの見え方は、大きく変わってくると思います。

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▼東海岸だけの現象ではなくなった——コロラドの衝撃

先般、ニューヨーク州でDSA系の候補者が民主党予備選挙に相次いで勝利したというニュースが流れました。ニューヨーク市長にDSA系の候補が就いたことも、大きな話題になりました。

「まあ、ニューヨークだから」——正直なところ、私も最初はそう思っていました。リベラルの牙城とされる大都市の、少し特殊な現象なのだろう、と。

しかし、その見方は変えざるを得ませんでした。先週、コロラド州の予備選挙で、DSAが支援する新人候補が、30年近くにわたって議席を守り続けてきた現職議員を打ち破ったのです。デンバーを地盤とするこの選挙区で、20代の政治経験のない新人が、長年の実績を持つベテラン議員に勝利したという事実は、アメリカの識者の間でも「もはや東海岸だけの現象ではない」と受け止められています。

この結果を受けて、来年1月に発足する連邦議会には、少なくとも4人、おそらくそれ以上のDSA系議員が議席を得ることになりそうです。一年前にはわずか2人だったことを思えば、この増え方は、決して小さな変化ではありません。

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▼掲げる政策綱領は、決して隠されていない

ここで一つ、大切な点を申し上げたいと思います。今のDSA系候補者たちは、自分たちの考えを隠そうともしていない、ということです。

彼らの多くが、移民法を執行する連邦機関の職員に向けられる実力行使を擁護するような姿勢を見せ、大学キャンパスでの過激なデモ活動を後押ししています。不法移民が絡む犯罪の問題には正面から向き合おうとしない一方で、国境管理の大幅な緩和や、刑務所制度そのものの縮小・撤廃を求める声も上がっています。

こうした主張の是非については、様々な立場があるでしょう。ただ、少なくとも言えるのは——これらは決して「隠れた本音」ではなく、堂々と掲げられている「公式の政策」だということです。

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▼なぜ若者は惹かれるのか——進歩派民主党への失望という土壌

では、なぜこれほどまでにDSA系候補者が支持を広げているのでしょうか。

その背景には、今の若い有権者が抱える、切実な生活不安があると私は見ています。仕事が思うように見つからない。住宅価格は高騰し続け、持ち家という夢が遠のいていく。物価上昇は収まる気配がなく、学生時代に背負ったローンの返済は重くのしかかったままです。

こうした不安を抱える若者たちが、既存の進歩派民主党に「期待した変化を届けてくれなかった」という失望を募らせ、より過激な選択肢に目を向け始める——これは、心理として決して理解できない話ではありません。

ただ、67年間生きてきた者として、あえて申し上げたいことがあります。彼らが本当にどのような人物、どのような綱領を選ぼうとしているのか、その「細かな条件」まで、有権者が丁寧に目を通しているかといえば、必ずしもそうではないように見受けられます。「変化してほしい」という切実な思いが、候補者の掲げる具体的な中身への検証を、時に置き去りにしてしまう。これは、洋の東西を問わず、政治において繰り返されてきた構図のように思います。

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▼四字熟語から——「羊頭狗肉」ということ

ここで一つ、今日の話にふさわしい四字熟語をご紹介したいと思います。

「羊頭狗肉(ようとうくにく)」——羊の頭を看板に掲げながら、実際には犬の肉を売る、という意味の言葉です。見かけと中身が一致しないこと、看板だけが立派で実質が伴わないことのたとえとして使われます。

「社会主義」という、北欧の福祉国家をどこか連想させる響きの良い看板を掲げながら、その内実は国家による強い統制や、私有財産・自由な経済活動への根本的な懐疑を土台にした、かなり急進的な理念である——67年間生きてきた私には、今のDSAの姿が、まさにこの「羊頭狗肉」という言葉と重なって見えてしかたありません。

言葉というものは、時に中身以上の力を持ちます。だからこそ私たちは、看板の美しさに惑わされず、その奥にある実質を、丁寧に見極める目を持ち続けたいものです。

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▼これは「共産主義の波」なのか、「民主党の自壊」なのか

さて、ここまでの話を整理すると、一つの大きな問いが浮かび上がってきます。DSAの勢力拡大は、いったい何を意味しているのでしょうか。

一つの見方は、これが1930年代以来、アメリカで最も大きな共産主義支持の波を生み出しつつある、というものです。かつて世界恐慌の混乱の中で共産主義への共感が広がった時代と、今の経済不安・格差拡大の時代には、確かに重なる部分があります。

もう一つの見方は、これは民主党という巨大政党が、内部からゆっくりと自壊しつつある姿だ、というものです。穏健な中道路線と急進的な左派路線との間で、党そのものが引き裂かれつつあるという見立てです。

67年間生きてきた私の感覚では、こういう話は「どちらか一方」ではなく、「両方が同時に起きている」というケースが少なくありません。共産主義的な理念への支持が実際に広がりつつあり、同時にそれが民主党という組織を内側から揺さぶっている——この二つは、決して矛盾せず、むしろ表裏一体の現象として進んでいるのではないかと、私は見ています。

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▼私たち日本人にとっても、他人事ではない理由

「アメリカの党内政治の話で、日本には関係ないのでは」と感じる方もいるかもしれません。しかし、67歳のシニアとして、あえて申し上げたいことがあります。

まず、日米関係への影響という視点です。アメリカ連邦議会の勢力図が変われば、日本との安全保障・経済関係にも、じわじわと波及していきます。急進的な理念を掲げる議員が一定数を占める議会は、これまでとは異なる外交姿勢を見せる可能性があります。

次に、「言葉の看板」に惑わされない目を持つことという、より普遍的な視点です。「社会主義」という耳当たりの良い言葉が、実際にはかなり異なる中身を隠しているかもしれない——これは政治の世界に限った話ではありません。私たちが日々接する商品広告や、SNSで飛び交う言説にも、同じ構造が潜んでいることがあります。「この言葉は、実際に何を意味しているのか」を、立ち止まって考える習慣を持ちたいものです。

そして最後に、若者の経済不安という、日本にも通じる根本的な課題です。住宅価格の高騰、物価上昇、将来への不安——これはアメリカだけの問題ではありません。日本の若い世代もまた、同じような不安を抱えています。その不安の受け皿として、極端な主張が支持を集めてしまう構図は、決して対岸の火事ではないと、私は感じています。

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▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

★ DSA(アメリカ民主社会主義者)は、民主党内部で活動しながらも独自の理念を掲げる別個の勢力であり、その理念の実質は共産主義に近いというのが私の見方である。

★ 彼らの戦略は明快で、共和党候補とは戦わず、民主党が圧倒的に強い選挙区の予備選挙だけを狙う。予備選に勝てば本選は事実上決着したも同然になる。

★ ニューヨーク州での複数勝利に続き、先週はコロラド州でも30年選手の現職議員が敗れた。これはもはや東海岸だけの現象ではない。

★ 来年1月発足の連邦議会には、少なくとも4人、おそらくそれ以上のDSA系議員が議席を得る見通しである。

★ 彼らは自らの政策綱領を隠しておらず、ICE職員への実力行使の擁護、国境管理の緩和、刑務所制度の縮小などを公然と掲げている。

★ 仕事・住宅・インフレ・学生ローンに不安を抱える若者が、既存の進歩派民主党への失望からDSAに目を向け始めているが、候補者の綱領の細部まで検証されているとは限らない。

★ DSAの勢力拡大は、1930年代以来最大の共産主義支持の波であると同時に、民主党の内部崩壊を意味している可能性もあり、その両方が同時に起きているのかもしれない。

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「心はいつもどまんなか」——今日は少し骨太なテーマを取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、「響きの良い名前ほど、その中身を丁寧に確かめる必要がある」ということです。「社会主義」という言葉を「共産主義」と呼び変えただけで、多くの人がその実質への警戒心を緩めてしまう——この構造そのものが、私にはとても興味深く、そして少し恐ろしくも感じられます。

アメリカの政治地図は、これからも静かに、しかし確実に塗り変わっていくのかもしれません。その行方を、これからも一緒に見守っていきましょう。

これからもアメリカの政治動向を、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見守っていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by tadashian

「スパイは、そこにいる」——隣人という名の、もう一つの現実

「スパイは、そこにいる」——隣人という名の、もう一つの現実

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは——「スパイは、どこにいるのか」という話です。

「いきなり物騒な話だな」と思われた方——少し待ってください。今日お伝えしたいのは、映画やドラマの中だけの絵空事ではありません。私たちが毎日すれ違っている、あの外交官、あの大学教授、あの商社の営業マン——その肩書の裏側に、もう一つの顔が隠れているかもしれない、という話です。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、ずっとこのことを頭の中で転がしていました。「スパイという存在は、本当に遠い世界の話なのだろうか」——ポールを突く音に合わせて、67年間生きてきた経験と重ね合わせながら、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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▼スパイは、名乗ってこない

まず、はっきりさせておきたいことがあります。

スパイが「こんにちは。私、実はスパイなんです。情報を教えてください」と名乗って近づいてくることは、まずありません。当たり前のことですが、これが案外、見落とされがちな大前提だと思うのです。

彼らの多くは、外交官、ジャーナリスト、大学の研究者、商社マンといった、ごく普通の肩書を持って接近してきます。しかも厄介なことに、多くの場合それは完全な「偽り」ではなく、実際にその仕事を兼業していることが少なくないのです。名刺も本物、所属先も実在する。だからこそ、私たちの側に「疑う理由」がなかなか生まれません。

繁華街で交わされる何気ない世間話。学会や交流会での名刺交換。SNSに何気なくアップした自分の職場や交友関係の情報——こうした日常の断片の一つひとつが、実は情報収集の入り口になり得るのだと知ったとき、私は少し背筋が伸びる思いがしました。

▼NHKスペシャルが伝えたこと

こうしたテーマを正面から取り上げた番組が、7月12日に放送されたNHKスペシャル「スパイはそこにいる 狙われる日本 元諜報員独白 監視の懸念」です(7月16日には再放送も予定されています)。

番組では、外国政府の元諜報員が、実際にどのようにして情報を集め、どのように接触対象へ近づいていったのか、その手口の一端を自ら語っています。会社帰りに立ち寄る繁華街、うっかり書き込んでしまう個人情報——ごく普通の暮らしの延長線上に、スパイ活動の脅威が静かに入り込んでいる実態が描かれていました。

同時に番組が伝えていたのは、日本の安全保障を揺るがしかねない、表に出ない形での情報流出が実際に起きているという現実です。そしてもう一つ、情報収集能力を高めようとする国の動きの裏側で、監視社会化への懸念という、簡単には答えの出ない問題も提示されていました。

私はこの番組を、ぜひ多くの方に見ていただきたいと思っています。

▼「スパイ天国」と呼ばれてきた国、日本

日本は長らく「スパイ天国」と呼ばれてきました。旧ソ連の時代から、そう評されてきた歴史があるのです。

理由ははっきりしています。多くの国が持っている「スパイ行為そのものを取り締まる法律」を、日本は今も持っていません。1985年に一度、国会に法案が提出されたことがありましたが、人権侵害への懸念から成立には至りませんでした。それ以来、諜報活動そのものを包括的に処罰する法律は存在しないままなのです。

一方で日本人の危機意識はというと、正直、世界水準からするとかなり低いのではないかと、67年間生きてきた私は感じています。それは、この国があまりにも平和で、あまりにも安全だからなのですが——だからこそ、うっかりと情報提供者に仕立てられてしまう危うさが、私たちのすぐ隣にあるのです。

▼ようやく動き出した「国家情報局」

こうした状況に対して、日本もようやく本格的に動き始めています。

今年5月27日、政府の司令塔となる「国家情報会議」と、その実務を担う「国家情報局」を設置するための法律が国会で成立しました。この夏には、内閣情報調査室を格上げする形で、およそ700人規模の体制で発足する見通しだと報じられています。

高市早苗首相にとって、この情報部門の強化は長年の悲願だったと言われています。外交力、防衛力、経済力、技術力と並んで「情報力」を国力の柱の一つに据える——そうした考え方が、今回の法整備の背景にあります。

ただし、これはまだ「第一歩」に過ぎません。今後は、スパイ行為そのものを罰する法制度の検討や、将来的には対外情報活動を専門に担う組織の創設まで視野に入っているとされています。同時に、こうした情報機能の強化が、市民のプライバシーや通信の秘密をどこまで侵しかねないのか、という懸念の声も、国会審議の中で示されてきました。

▼命がけの仕事という視点から

ここで少し、番組を作ったスタッフの話をさせてください。

NHKについては、受信料の問題をめぐって、かつて「NHKから国民を守る党」という政党が存在したほど、世間からいろいろな声が向けられてきました。私自身、その気持ちが分からないわけではありません。

ただ、ドキュメンタリー番組を作るスタッフの中には、非常に優秀で、なおかつ強い愛国心を持った方が多いと、私は感じています。以前、オウム真理教やウクライナ戦争を取材したドキュメンタリーを見たとき、「これはもう、命がけの取材活動そのものだ」と思ったことがありました。危険な現場に自ら足を運び、時に身の危険を冒しながら、事実を掘り起こしていく。その姿勢は、ある意味で諜報活動にも通じるものがあるのではないか——そんなふうに感じたのです。

だからこそ、受信料の問題などでNHKに複雑な思いを持っている方にも、今回ばかりは「日本におけるスパイの現状を知る」という一点で、この番組をご覧いただきたいと思うのです。

もちろん、この話は「ステマ」ではありません。NHKの番組を勧めたところで、私には一銭の利益も生まれません。ただ、67歳のシニアとして、この国の平和と安全がどれほど脆く、どれほど守る努力を必要としているものかを、多くの方と分かち合いたいだけなのです。

▼四字熟語から——「油断大敵」ということ

ここで一つ、今日のテーマにふさわしい言葉をご紹介したいと思います。

「油断大敵(ゆだんたいてき)」——気を緩めることが、最大の敵になるという意味の言葉です。

日本が平和であることは、間違いなく誇るべきことです。しかしその平和のただ中にいるからこそ、私たちは「何も起きていない」ことと「何も起きていない」ように見えることの違いに、鈍感になりがちです。情報を盗まれること、影響工作にさらされることは、爆弾が落ちてくるような分かりやすい脅威ではありません。だからこそ、気づいたときにはすでに手遅れになっている、ということが起こり得るのです。

油断せず、しかし過剰に怯えることもなく、静かに、しかし確かに、自分の身の回りの情報の扱い方を見直してみる——そのくらいの心構えが、今の時代にはちょうどいいのではないかと、私は思っています。

▼「経済安全保障」という、もう一つの戦場

スパイという言葉から、多くの方は軍事機密や国家機密の漏えいを思い浮かべるかもしれません。しかし今、最前線になっているのは、むしろ企業の技術情報だと、私は見ています。

実際、台湾の大手半導体メーカーの最先端技術をめぐって、日本企業の海外子会社が現地の国家安全法違反に問われ、多額の罰金を求刑されたという事案が報じられました。転職してきた元技術者が、営業活動という体裁を取りながら、機微な営業秘密を取得していたとされる案件です。

こうした話を聞くと、「うちの会社には関係ない」と思う方も多いでしょう。しかし、共同研究の申し入れ、意外なほど好条件の業務提携の打診、あるいは学会での親しげな交流——そうした入り口の一つひとつが、実は技術情報を狙う接触の糸口になり得るのです。

企業の側にも、「情報を待つ」だけでなく、「怪しいと感じたら早めに相談する」という、能動的な姿勢が求められる時代になってきています。国家情報局が担う役割の一つも、こうした民間企業からの相談を受け止め、その背後にある意図を分析し、必要な警戒情報として企業側に還元していくことにあると言われています。官と民が、双方向で情報をやり取りする関係を築いていく——これもまた、これからの日本に求められる新しい姿なのだと思います。

▼海外の情報機関と、日本の立ち位置

世界に目を向ければ、アメリカにはCIA、イギリスにはMI6、ドイツにはBNDといった、対外情報活動を専門に担う組織が、それぞれ確立された歴史とともに存在しています。これらの国々では、行き過ぎた情報活動に歯止めをかけるための、独立した監視機関も同時に整備されてきました。アメリカの監察総監制度、イギリスの元判事による通信傍受の事前審査、ドイツの独立監督評議会——いずれも、情報機関の力を強めると同時に、その力の暴走を防ぐための工夫です。

こうした国々と比べると、日本の情報機能は、率直に言ってまだ発展途上の段階にあります。今回新設される国家情報局にしても、内閣情報調査室という既存の組織を格上げする形での船出であり、いきなりCIAやMI6と肩を並べられるわけではありません。それでも、「情報力を国力の一つの柱として明確に位置づけた」という点においては、大きな一歩だと私は受け止めています。

同時に、ケネディ大統領の時代のピッグス湾事件や、ニクソン大統領を退陣に追い込んだウォーターゲート事件が示すように、情報機関というものは、使い方を誤れば、国家そのものを揺るがしかねない諸刃の剣でもあります。強い力を持つ組織を作るときには、必ずそれと同じだけの、力を律する仕組みを一緒に育てていかなければならない——これは、67年間生きてきた私が、歴史から学んだ大切な教訓の一つです。

▼私たち一人ひとりにできること

「スパイ対策なんて、政府や企業の話で、自分には関係ない」——そう思われる方もいるかもしれません。しかし、67歳のシニアとして、あえて申し上げたいことがあります。

まず、SNSでの情報発信です。勤務先、役職、日々の行動範囲、家族構成——何気なく書き込んでいるこうした情報の一つひとつが、実は接近のきっかけを与えてしまっている可能性があります。

次に、「肩書」を鵜呑みにしない習慣です。名刺や所属が立派であることと、その人物の本当の意図が善意であることは、別の話です。もちろん、出会うすべての人を疑えという意味ではありません。ただ、大切な情報を渡す前には、一呼吸置く癖をつけておきたいものです。

そして最後に、社会全体としての議論に関心を持つことです。国家情報局のような組織が、私たちの安全を守るための盾になるのか、それとも監視社会への一歩になるのか——この問いに簡単な答えはありません。だからこそ、他人事にせず、自分の頭で考え続ける姿勢が必要なのだと思います。

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▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

★ スパイは「スパイ」と名乗って近づいてはこない。外交官、ジャーナリスト、大学教授、商社マンといった実在の肩書を持ち、実際にその仕事を兼業していることも多い。

★ NHKスペシャル「スパイはそこにいる」は、元諜報員の証言をもとに、日常の中に潜むスパイ活動の実態と、非公表の情報流出、そして監視社会化への懸念を描いている。

★ 日本は長年「スパイ天国」と呼ばれ、スパイ行為そのものを取り締まる法律を持たない状態が続いてきた。

★ 今年5月、政府は「国家情報会議」と「国家情報局」を設置する法律を成立させ、この夏、約700人規模の体制で発足する見通しである。

★ 情報力の強化と、プライバシー保護のバランスをどう取るかは、今後も社会全体で考え続けるべき課題である。

★ 私たち一人ひとりも、日々の情報発信のあり方や、肩書を鵜呑みにしない姿勢を、あらためて見直す価値がある。

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「心はいつもどまんなか」——今日は少し緊張感のあるテーマを取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、「平和であることに感謝しながらも、平和に甘えすぎない」というバランス感覚の大切さです。日本という国の穏やかさは、何もせずに守られてきたものではありません。これからも、その穏やかさを守るために、私たち一人ひとりにできることを、静かに積み重ねていきたいものです。

これからも日本の安全保障と情報をめぐる動きを、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見守っていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by tadashian

参考:
- NHK総合1「NHKスペシャル スパイはそこにいる 狙われる日本 元諜報員独白 監視の懸念」2026年7月12日放送

外国の元スパイが独白 “日本を狙う情報戦”の実態とは|NHKスペシャル - NHKスペシャル リリース情報 - NHKスペシャル - NHK
- 首相官邸「国家情報会議設置法の成立についての会見」2026年5月27日

国家情報会議設置法の成立についての会見 | 総理の一日 | 首相官邸

イーロン・マスクは「投資の天才」なのか——1兆ドル富豪の正体は"政府という餌場"だった

イーロン・マスクは「投資の天才」なのか——1兆ドル富豪の正体は"政府という餌場"だった

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは——「世界一の富豪イーロン・マスクは、本当に投資の天才なのか」という話です。

「そんなの決まってるじゃないか、資産1兆ドル超えの男だぞ」と思われた方——少し待ってください。今日お伝えしたいのは、彼の成功譚に水を差す話ではありません。むしろ、67年間生きてきた私が「なるほど、これは昔からある構図なんだな」と、妙に納得してしまった話です。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、ずっとこのことを頭の中で転がしていました。「テスラの電気自動車は、実は100年以上前に一度、時代遅れになった技術だったらしい」——ポールを突く音に合わせて、67年間の経験と重ね合わせながら、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。読み終わった頃には、ニュースで見かける「大富豪」というものの見え方が、きっと少し違ってくるはずです。

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▼世界一の富豪の「秘訣」とは何か

イーロン・マスクという人物について、あらためて説明の必要はないかもしれません。テスラ、スペースX、そして生成AIの分野にも進出するxAI——複数の巨大企業を率い、ついには資産総額1兆ドルを超える富豪になったと報じられています。

これほどの資産を築いた以上、彼が「何かを正しく成し遂げている」ことは間違いありません。ビジネスの世界で、これだけの規模の成功をまぐれで手にすることはできないからです。

では、その成功の秘訣は何なのでしょうか。

もちろん、マスクという人物を、たった一つのシンプルな成功法則だけで語り尽くすことはできません。ビジョンの大きさ、技術への理解、リスクを恐れない経営判断——挙げていけばきりがないでしょう。

ただ、46年間、企業社会を見てきた私の目には、彼の莫大な富の背後に、ある一つの明確な「気づき」があったように映ります。それは——

「政府の補助金を引き出せるビジネスモデルこそ、最も成功しやすい」

という発想です。

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▼テスラという象徴——1910年に一度死んだ技術

その代表例が、テスラです。

意外に思われるかもしれませんが、電気自動車(EV)という技術そのものは、決して新しいものではありません。1910年頃には、EVはすでに一度、時代遅れの技術として市場から姿を消しかけていました。当時、ガソリンで走る内燃機関車が急速に普及し、それまで一定の市場を占めていたEVに取って代わったのです。

つまり、EVという技術は、100年以上前に一度「敗れた技術」だったということです。

では、なぜ今、これほど多くのテスラ車が、私たちの街を走っているのでしょうか。

その答えはシンプルです。マスクが、アメリカでテスラ車を購入する人向けに、1台当たり7,000ドルの税額控除を実現させたからです。

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▼「税額控除」と「所得控除」は、まったくの別物

ここで一つ、大切な仕組みの違いを確認しておきたいと思います。

税額控除は、所得控除とは根本的に異なる制度です。

所得控除は、税金を計算する前の「所得」から一定額を差し引く仕組みです。一方の税額控除は、すでに計算された「税額」そのものから、そのままダイレクトに差し引かれる仕組みです。

言い換えれば、税額控除は、実質的に現金を受け取るのとほぼ同じ効果を持つのです。1万円の税額控除があれば、それは1万円分の現金を手にしたのと、財布の中身としてはほぼ同じことになります。(日本では補助金になります。)

こうした米国政府による、いわゆる「グリーン・ニュー・スキャム」——環境政策「グリーン・ニューディール」を批判的に言い換えた呼び方ですが——に基づく手厚い補助がなければ、多くの一般消費者は、そもそもテスラという選択肢を手に取ることすらできなかっただろうと、私は思います。

一度は時代に敗れた技術に、もう一度命を吹き込んだのは、革新的なバッテリー技術「だけ」ではなかった。国からの「後押し」という、非常に現実的な仕組みが、そこには確かに存在していたのです。

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▼こうした構図は、今に始まったことではない

「それはさすがに言い過ぎではないか」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、67年間生きてきた私が振り返ってみると、こうした「政府の力を借りて事業を成功させる」という構図は、決して今に始まったことではないと分かります。

米国の歴史を振り返れば、アメリカ初の大陸横断鉄道は、連邦政府から鉄道会社に無償で寄付された、広大な土地によって建設されました。民間企業の力だけで、あの壮大な鉄道網が敷かれたわけではなかったのです。

教育の分野でも同じことが言えます。ネブラスカ州やコロラド州など、アメリカを代表する主要な研究大学の中には、1876年に米国政府からの補助金を受けて発足した大学が複数あります。

金融の世界に目を移せば、さらにはっきりします。米国の大手銀行は、連邦預金保険公社(FDIC)による預金保険制度や、連邦準備制度(Fed)による資金供給という、政府の強力な支援によって、その安定性を根底から支えられています。

鉄道も、大学も、銀行も——アメリカという国の骨格を作ってきた巨大な産業や制度の多くが、実は「政府という後ろ盾」なしには成立し得なかった。この事実を知ると、マスクの成功もまた、決して特殊な例外ではなく、アメリカという国が繰り返してきた「王道パターン」の最新版に見えてくるのです。

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▼四字熟語から——「他力本願」ということ

ここで一つ、今日の話にふさわしい言葉をご紹介したいと思います。

「他力本願(たりきほんがん)」

もともとは仏教の言葉で、自分の力ではなく、仏の力によって救われるという意味です。転じて、現代では「自分の努力ではなく、他人の力をあてにすること」という意味で、やや否定的なニュアンスで使われることが多い言葉です。

ただ、ビジネスの世界における「他力本願」は、必ずしも悪いことばかりではないと、私は思います。誰にも頼らず、すべてを自力だけでやり遂げようとする生き方も立派です。しかし、使える制度や仕組みがあるのなら、それを賢く見抜いて活用することもまた、一つの立派な「力」ではないでしょうか。

マスクがしたことは、単純な「ズルい抜け道探し」ではありません。政府が用意した制度の中に、自分のビジネスと社会全体の利益が重なり合う場所を見つけ出し、そこに事業を組み立てるという、極めて戦略的な判断だったのだと思います。

「他力」を「本願」にしてしまうと危ういですが、「他力」を賢く「利用」することは、経営者としての一つの才覚なのかもしれません。

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▼今、新たに列に並んでいるのは誰か——サム・アルトマンの名前

では、こうした「政府からの支援を求める起業家」の列に、今、新たに並んでいるのは誰でしょうか。

その名前が、OpenAIの最高経営責任者(CEO)、サム・アルトマンです。

OpenAIは、今年後半にも大規模な新規株式公開(IPO)を計画していると報じられています。ChatGPTという、生成AIブームそのものの火付け役となったサービスを世に送り出した企業として、その注目度は非常に高いものがあります。

しかし、順風満帆というわけではありません。OpenAIは今、Anthropic、xAI、Google、Amazonといった、資金力も技術力も圧倒的な巨大企業との、厳しい競争にさらされています。

かつて生成AIの世界で独走していたOpenAIも、今や数ある有力プレイヤーの一つに過ぎなくなりつつある——そんな状況の中で、アルトマンは何を考えたのでしょうか。

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▼報じられている「株式5%の譲渡案」という一手

報道によれば、アルトマンはOpenAIの株式の5%を、米国政府に譲渡する案について協議を進めているとされています。

もしこれが実現すれば、トランプ政権にとっても、新たな成果として喧伝できる話になるでしょう。テクノロジーの覇権競争において、政府自らが有力企業の株主になるというのは、それ自体が大きなニュースです。

では、OpenAIの側は、この見返りとして何を得ようとしているのでしょうか。

報道が伝えるところによれば、米国政府はOpenAIが新たなChatGPTモデルを公開していくうえでの障害を取り除き、さらにIPOに対する独占禁止法や公正取引法上の異議申し立てについても、抑え込む方向で動くとされています。

加えて、OpenAIが実際に株式を上場すれば、政府がその株主になることで、政府関連の契約を獲得しやすくなったり、必要に応じた政府支援を期待しやすくなったりする、という思惑もあるようです。

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▼テスラの物語と、驚くほどよく似た構図

ここまで読んでくださった方は、もうお気づきかもしれません。

テスラが税額控除という形で政府の後押しを引き出し、EVという「一度敗れた技術」に再び命を吹き込んだ構図と、OpenAIが株式の一部を政府に差し出すことで、規制上の追い風と将来の契約獲得を狙う構図は、驚くほどよく似ています。

どちらも、民間企業の力だけで競争を勝ち抜こうとするのではなく、政府という強力なプレイヤーを、自社の味方に引き込むという発想が土台にあります。

生成AIというのは、桁外れの開発コストがかかる分野です。巨大なデータセンター、膨大な電力、優秀な人材の獲得競争——これらすべてに、天文学的な資金が必要になります。だからこそ、政府という後ろ盾を得ることの価値は、他のどんな業界よりも大きいのかもしれません。

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▼「政府という餌場」で生きる、という現実的な知恵

46年間、サラリーマンとして、そして再々雇用の身として企業社会を見てきた私が思うのは、こういうことです。

理想論として「純粋な自由競争こそが正義だ」と語ることは簡単です。しかし、現実の経済活動というものは、税制、規制、補助金といった、政府が作り出すルールの枠組みの中で行われています。このルールを無視して事業を組み立てることは、むしろ非現実的だとさえ言えるでしょう。

だとすれば、優れた経営者に求められる能力の一つは、「政府が用意しているルールの中で、どこに自社の利益と社会的な大義名分が重なる場所があるのか」を見抜く洞察力なのかもしれません。

アルトマンもまた、マスクをはじめとする多くの先人たちと同様、こうした「政府という餌場」で利益を得る方法を、着実に学びつつあると言えるでしょう。

それは、決して褒められるべき美談とも言い切れませんが、同時に、単純に非難して片付けられるような話でもない——67年間生きてきた私には、そんな風に映るのです。

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▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

★ イーロン・マスクが資産1兆ドル超の富豪になった背景には、「政府の補助金を引き出せるビジネスモデルこそ成功しやすい」という気づきがあった。

★ 電気自動車は1910年頃に一度、内燃機関車に敗れて時代遅れとなった技術だが、マスクが1台当たり7,000ドルの税額控除を実現させたことで、テスラは市場を大きく広げた。

★ 税額控除は所得控除と異なり、税額から直接差し引かれる、実質的に現金を受け取るのに近い制度である。

★ アメリカの大陸横断鉄道の建設、主要研究大学の発足、大手銀行の預金保険・資金供給体制——アメリカの骨格を作ってきた産業や制度の多くが、政府の後押しによって成り立ってきた。

**★ OpenAIのサム・アルトマンCEOも、株式の5%を米国政府に譲渡する案を協議しているとされ、その見返りとしてChatGPTモデル公開の障害除去や、独占禁止法上の抑制、政府契約獲得の可能性を狙っていると報じられている。**

**★ これは、テスラが政府支援によってEVという「敗れた技術」を復活させた構図と、驚くほどよく似ている。**

**★ 「政府という餌場」で利益を得る方法を見抜くことは、現代の経営者にとって一つの現実的な才覚なのかもしれない。**

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「心はいつもどまんなか」——今日は、世界一の富豪という華やかな話題の裏側にある、地味だけれども本質的な構図を取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、「成功者の物語は、いつも一つの要因だけでは説明できない」ということです。イーロン・マスクという人物の非凡さは、疑うべくもありません。しかし、その非凡さを支えていたのが、私たちが見過ごしがちな「制度への深い理解」だったとすれば、それは私たち自身の仕事や暮らしにとっても、決して他人事ではない教訓だと思うのです。

サム・アルトマンが今、同じ道を歩もうとしている——このニュースの行方を、これからも静かに見守っていきたいと思います。

これからも世界の経済とテクノロジーの動向を、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見ていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by tadashian

税金より、大切なもの——中田敦彦さん一家の帰国と、犯罪組織幹部が見た「日本の価値」

税金より、大切なもの——中田敦彦さん一家の帰国と、犯罪組織幹部が見た「日本の価値」

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは——「なぜ、税金の安い国に移住した人ほど、結局は日本に戻ってきたくなるのか」という話です。

「節税移住の話?自分には関係ないかな」と思われた方——少し待ってください。今日お伝えしたいのは、単なる芸能人の移住ニュースではありません。この話の裏側には、「税金の安さ」と「暮らしやすさ」は、決してイコールではないという、私たち誰にとっても他人事ではない大きなテーマが隠れています。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、ずっとこのことを頭の中で転がしていました。「もし自分が数億円単位の年収を稼げるとしたら、迷わず税金の安い国に移り住むだろうか」——ポールを突く音に合わせて、67年間生きてきた経験と重ね合わせながら、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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▼「税金が安い国」への憧れ——シンガポールという選択

お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦さんといえば、今やユーチューバーとしても大変な人気を誇る存在です。中田さんが運営するチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」の登録者数は、なんと548万人。とてつもない数字です。

その中田さんが、奥さんと3人のお子さんを連れて、5年前にシンガポールへ移住したというニュースは、当時大きな話題になりました。

シンガポールという国の最大の魅力は、なんといっても「税金の安さ」です。所得税の最高税率は、わずか24%。これは、日本で暮らす私たちからすると、驚くほど低い数字に感じられます。

中田さんの正確な年収は公表されていませんが、チャンネル登録者数548万人という規模を考えれば、少なくとも数億円単位の収入があると考えるのが自然でしょう。ネット上では「年収はおよそ7億円ではないか」という推測記事も見かけました。真偽のほどは分かりませんが、ここでは仮に「年収7億円」として、税金の差を計算してみたいと思います。

▼推定年収から見える、日本とシンガポールの税金格差

シンガポールで所得税を払うとすると、7億円×0.24=1億6800万円。税引き後の手取りは、5億3200万円になります。

では、同じ年収の人が日本に住んでいたらどうでしょうか。日本の場合、所得税と住民税を合わせた最高税率は55%にのぼります。7億円×0.55=3億8500万円。税引き後に残るのは、3億1500万円です。

つまり、シンガポールに住んでいるというだけで、5億3200万円-3億1500万円=2億1700万円もの差が生まれる計算になります。しかもこれは、たった一年間の話です。毎年、豪邸を現金で買えるほどの節税効果があるということになります。

中田さんが本当に「節税目当て」で移住を決めたのかどうか、真相は分かりません。ただ、こうした「ネット長者」と呼ばれる方々の多くが、税金の安い香港やシンガポールへと移住していった時期があったのは事実です。かつては香港が人気の移住先でしたが、2020年に香港国家安全維持法が施行され、香港から自由な空気が失われていきました。それ以降、シンガポールが移住先として一段と人気を集めるようになったといわれています。

実際、中田さんに限らず、成功を収めた経営者やインフルエンサーが、税金の安さを理由にシンガポールや香港、あるいはドバイといった国・地域へ拠点を移すという話は、ここ10年ほど頻繁に耳にするようになりました。稼げば稼ぐほど、日本の累進課税の重さが実感として重くのしかかってくる——そういう構造があるのは、間違いない事実だと思います。

▼日本の重税感——国民負担率46.2%という現実

正直に申し上げると、日本の税負担の重さは、決して軽視できるものではありません。

国民負担率は46.2%。江戸時代の年貢にたとえるなら、「五公五民」に迫るほどの水準です。国民が稼いだお金のほぼ半分が、税金や社会保険料として持っていかれてしまう計算になります。

かつて「増税クソメガネ」と揶揄された岸田さんや、その後を継いだ石破さんも、さらなる増税路線を模索していたと報じられました。自民党があの選挙で議席を大きく減らしたのは、こうした国民の重税感に対する不満が、無関係ではなかったはずです。

私自身は高市さんを支持していますが、もし今後「増税路線」に舵を切るようなことがあれば、その時は私も考えを改めるかもしれません。それくらい、税金というテーマは、私たちの暮らしと生き方に直結する重い問題だと感じています。

働いても働いても手取りが増えた実感が持てない、子育て世代ほど負担感が重くのしかかる——そんな声を、私の周りでもよく耳にします。67歳のシニアとして年金生活に入った今でも、社会保険料や物価の上昇を思うと、決して他人事とは思えません。だからこそ、「税金の安い国に移り住みたい」という気持ちが芽生えるのも、無理からぬことだと感じています。

▼5年間の移住生活の末に、夫が言った言葉

さて、ここからが今日の本題です。

先日、興味深いニュースが飛び込んできました。中田敦彦さん一家が、日本に完全帰国したというのです。

奥さんは、この件についてこう明かされています。「シンガポールはもう十分に分かったから」と、日本に帰りたいと言い出したのは、他ならぬ夫のほうだった、と。

税金の安さという、これ以上ないほど分かりやすいメリットがある国で、5年間暮らしてみて出た結論が、「やはり日本がいい」というものだったわけです。税金は高くても、です。

これは、とても示唆に富む話だと思います。お金の面での合理性だけでは測れない何かが、日本という国にはあるということを、身をもって証明した形になったのではないでしょうか。

考えてみれば、シンガポールという国は、確かに税金は安いものの、物価の高さ、住宅費の負担、そして日本語がほとんど通じない環境での子育てなど、日本人にとっては決して小さくないハードルがいくつも存在します。5年という歳月は、そうした「税金以外の暮らしにくさ」をじっくりと実感するには十分な時間だったのかもしれません。数字の上での得と、日々の暮らしの満足度は、必ずしも一致しないということを、中田さん一家は身をもって体験されたのではないでしょうか。

▼もう一つのニュース——「アジア最大の犯罪組織」幹部はなぜ日本を選んだのか

ここで、もう一つ興味深い情報をご紹介したいと思います。

「アジア最大の犯罪組織」とされる「プリンス・グループ」の最高幹部、フー・シー容疑者が、7月5日に逮捕されたというニュースです。逮捕の理由は、「虚偽の転入届を提出した疑い」だといいます。「アジア最大の犯罪組織」の最高幹部にしては、ずいぶんと穏やかな容疑だと感じた方も多いのではないでしょうか。

では、彼は一体、何を望んで日本にいたのでしょうか。本人はこう供述しているといいます。

「安全に暮らせる場所が欲しかった。日本が候補にあがった」

この言葉には、思わず「なるほど」とうなずいてしまいました。

私たち日本人は、日々の暮らしの中で、その価値になかなか気づくことができません。しかし、日本という国の最大の魅力は、「安全」という、この一点に尽きるのではないかと、私は感じています。

夜道を女性が一人で歩ける。子供だけで電車やバスに乗って通学できる。財布を落としても、交番に届けられていることが珍しくない。海外を旅したことのある方なら、こうした光景がいかに特殊で、いかに恵まれたものであるかを、肌で実感されたことがあるはずです。私自身、若い頃に海外を訪れた際、貴重品を肌身離さず持ち歩くよう何度も注意されたことを、今でもよく覚えています。

犯罪組織の最高幹部という、本来ならば安全とは縁遠いはずの立場にある人物ですら、隠れ家として、あるいは終の棲家として「安全な日本」を選ぼうとした。この事実は、私たちが当たり前だと思って見過ごしている「日本の安全」という価値が、実は世界的に見て、いかに希少で貴重なものであるかを、逆説的に教えてくれているように思います。

(余談ですが、中田さん一家が「安全」を理由に帰国したのかどうかは分かりません。いずれご本人が、その心境を明らかにしてくださることでしょう。)

▼四字熟語から——「安居楽業(あんきょらくぎょう)」ということ

ここで一つ、今日のテーマにふさわしい四字熟語をご紹介したいと思います。

「安居楽業(あんきょらくぎょう)」——安心して暮らし、楽しんで仕事に励む、という意味の言葉です。中国の古典に由来し、住む場所が安定し、心穏やかに日々の営みに打ち込める状態を指す言葉として使われてきました。

税金の安さは、確かに大きな魅力です。しかし、それだけでは「安居楽業」は実現しません。治安の良さ、医療や交通インフラの充実、言葉や文化への安心感、家族と過ごす日常の穏やかさ——こうした要素が積み重なって、初めて人は「ここで暮らしていきたい」と心から思えるようになるのではないでしょうか。

中田さん一家の帰国も、犯罪組織幹部が日本を選ぼうとした動機も、突き詰めれば、この「安居楽業」という言葉に集約されるように、私には感じられるのです。

▼税金は高くても、日本を選ぶ理由

67年間生きてきた私が思うのは、人が本当に住みたいと願う場所というのは、税率の数字だけで決まるものではない、ということです。

もちろん、税金が安いに越したことはありません。手取りが増えれば、生活の選択肢は広がりますし、将来への備えもしやすくなります。国民負担率46.2%という現状には、私自身も思うところが多々あります。

ただ、それでも、街を歩いていて夜遅くでも大きな不安を感じずに済むこと、電車が時間通りに来ること、水道の水がそのまま飲めること、道端に落とし物をしても届けられていること——こうした、当たり前すぎて普段は意識すらしない日常の安心感こそが、実は何ものにも代えがたい財産なのだと思います。

税金の安い国に移り住んだ人が、5年という歳月をかけてその結論にたどり着き、また、安全を求めて世界を渡り歩いてきたであろう人物が、最終的に日本という選択肢にたどり着いた——この二つのニュースが、同じ時期に重なって届いたことに、私は不思議な巡り合わせを感じています。

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▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

★ 中田敦彦さん一家は5年前、税金の安さを理由の一つとしてシンガポールに移住した。所得税の最高税率は24%で、日本の55%と比べると大きな差がある。

★ 仮に年収7億円とすると、シンガポールと日本の税負担の差は年間約2億1700万円にものぼる計算になる。

★ しかし中田さん一家は、5年間の移住生活を経て、日本に完全帰国した。「もう十分に分かったから」と帰国を望んだのは夫のほうだったという。

★ 「アジア最大の犯罪組織」とされるプリンス・グループの最高幹部は、虚偽の転入届の疑いで逮捕された。本人は「安全に暮らせる場所が欲しかった。日本が候補にあがった」と供述している。

★ 日本の最大の魅力は、税金の安さでも便利さでもなく、「安全」という一点にあるのではないか。

★ 「安居楽業」——安心して暮らし、楽しんで仕事に励むこと。税率だけでは測れない、この価値にこそ、私たちは目を向けるべきなのかもしれない。

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「心はいつもどまんなか」——今日は税金と安全という、身近なようで奥深いテーマを取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、「隣の芝生は青く見える」ものだけれど、実際にその芝生の上に立ってみないと、本当の値打ちは分からないということです。中田さん一家の5年間の移住生活も、犯罪組織幹部の日本への執着も、私たちに同じことを教えてくれているように思います。

税金が高いと嘆く前に、私たちが当たり前だと思っている「安全な日常」に、もう一度感謝の目を向けてみる。そんな時間があってもいいのではないでしょうか。

これからも身近なニュースの向こう側にある大きなテーマを、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見つめていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by tadashian

「トランプ暗殺計画」情報の裏側——イスラエルは何を守ろうとしているのか

「トランプ暗殺計画」情報の裏側——イスラエルは何を守ろうとしているのか

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは——「イランによるトランプ大統領暗殺計画を、イスラエルがアメリカに伝えた」というニュースです。

「また物騒な話か……」と思われた方——少し待ってください。今日お伝えしたいのは、単なる暗殺未遂のニュース解説ではありません。この一件の裏側には、「情報を伝える側の国には、情報そのものとは別の思惑があるかもしれない」という、私たちがニュースを読むうえで忘れがちな視点が隠れています。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、ずっとこのことを頭の中で転がしていました。「この情報は、額面通りに受け取っていいものなのだろうか」——ポールを突く音に合わせて、67年間生きてきた経験と重ね合わせながら、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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▼まず何が報じられたのか——イスラエルからの「新しい」情報

CNNなど複数の米メディアが7月9日、イスラエルが今週、イランによるトランプ大統領暗殺の新たな計画についての情報をアメリカ側に伝えたと報じました。

アメリカの情報機関はこれまでも同種の脅威について情報収集を続けてきましたが、今回イスラエルからもたらされたのは、より新しく、より具体的な内容だったといいます。ウォール・ストリート・ジャーナルも同様に、これが「新たな」計画に関する情報だと伝えています。

これを受けてトランプ氏は8日、記者団に「イランは自分を含む米国の指導者を排除したがっている」という趣旨の発言をし、暗殺リストに自分の名前が繰り返し載っていると述べました。その後、トルコからの帰国便では、最近導入したばかりの新型専用機ではなく旧型機を使い、さらに英国の基地で新型機に乗り換えるという、異例の行動も報じられています。安全上の懸念からの措置とみられています。

穏やかならぬ話です。ただ、67年間生きてきた私が気になったのは、この情報が出てきたタイミングでした。

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▼実は、米イラン関係はここ数日で急速に悪化していた

このニュースだけを見ると、唐突に暗殺計画が発覚したかのように感じるかもしれません。しかし、少し時間を巻き戻してみると、違う景色が見えてきます。

6月中旬、米国とイランは戦闘終結に向けた覚書に署名し、60日間の協議期間に入りました。しかしその後もホルムズ海峡周辺では攻撃の応酬が断続的に続き、相互不信は解消されないままでした。

そして7月に入り、事態は一気に悪化します。イラン側がホルムズ海峡を航行中の商船を攻撃したとされ、これに対して米軍は報復としてイランの軍事施設を再び攻撃、覚書に盛り込まれていた制裁緩和も撤回しました。トランプ氏は8日、記者団から「停戦は終わったのか」と問われ、「終わったと思う」という趣旨の発言をしています。

つまり、暗殺計画の情報が明るみに出たのは、米イランの停戦がまさに崩れ落ちようとしていた、そのタイミングだったのです。この時系列は、今日の話を考えるうえで、とても大切な手がかりになります。

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▼見方その一——「イランがトランプを狙う」は十分あり得る話

一つ目の見方は、単純明快です。イランは本気でトランプ氏の命を狙っている、というものです。

これは決して荒唐無稽な話ではありません。今年2月末、米国とイスラエルの攻撃でイランの前最高指導者ハメネイ師が死亡したと伝えられ、その後行われた国葬には、数千万人規模ともいわれる人々が参列したと報じられました。参列者たちが復讐を叫んだという話も伝わっています。

イランにしてみれば、最高指導者を殺されたのですから、報復の矛先が米国とイスラエル、とりわけその指導者であるトランプ氏に向かうのは、自然な発想です。しかもイランは長年、トランプ氏の一期目にイラン革命防衛隊の司令官が米軍に殺害されたことへの報復を、公然と誓い続けてきました。この文脈を踏まえれば、「イランがトランプ暗殺を計画している」という話には、十分な現実味があると私は感じています。

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▼見方その二——「イスラエルが交渉を壊そうとしている」という可能性

もう一つの見方は、少し意地悪な視点かもしれません。それは、イスラエルが米国とイランの交渉そのものを妨げようとしている、というものです。

イスラエルにとって、米国とイランが結んだ覚書は、決して歓迎できるものではありませんでした。制裁の緩和、原油輸出の再開、凍結資産の解除——これらはイランにとって明らかな利益であり、その見返りとして核問題の協議に60日という猶予が与えられたにすぎません。イスラエルにとって最大の懸念である核開発問題は、何一つ解決していないまま、イランだけが実利を得る形になっていたのです。

そこに「イランがあなたの暗殺を狙っている、しかも具体的な計画だ」という情報が入れば、トランプ氏の対イラン姿勢が一気に硬化するのは想像に難くありません。実際、米国の情報関係者の中には、イスラエルからの情報を常に注意深く見る向きもあるとされています。イスラエルの情報提供が、部分的にはトランプ氏の判断に影響を与えようとする働きかけの一環と受け止められている、という指摘もあるのです。

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▼過去にも、似たような「情報のタイミング」がありました

こうした「情報が流れるタイミング」に注目する視点は、何も今回が初めてではありません。

当ブログでも以前触れましたが、今年の米イラン・イスラエルをめぐる一連の攻防では、節目節目で「新たな脅威情報」が浮上し、そのたびに交渉や停戦の機運が後退する、という展開が繰り返されてきました。ホルムズ海峡の緊張が高まるたびに「開いている」「閉じている」という発表が入り乱れたことも、記憶に新しいところです。

もちろん、これは「情報がすべて作為的だ」と言いたいわけではありません。実際に脅威が存在することと、その情報が特定のタイミングで、特定の効果を狙って表に出されることは、決して矛盾しません。むしろ両方が同時に成り立つからこそ、この種の情報戦は厄介なのです。67年間生きてきた私の実感として、国際政治の世界では、事実そのものよりも「事実をいつ、誰に見せるか」のほうが、しばしば重い意味を持つように感じています。

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▼おそらく「両方とも本当」なのだろう

では、真相はどちらなのでしょうか。

67年間生きてきた私の感覚では、こういう話は「白か黒か」ではなく「両方とも本当」というケースが少なくありません。

つまり、イラン国内には実際にトランプ氏暗殺の計画が存在している。そしてイスラエルは、その情報を入手した際に「これは、米国とイランの覚書を突き崩す好機だ」と判断し、意図的にアメリカへ伝えた——そういう構図です。情報そのものに嘘はなくても、それをどう使うか、いつ伝えるかという部分には、伝える側の思惑がしっかりと入り込む余地があるのです。

これは何もイスラエルに限った話ではありません。国家間の情報のやり取りというのは、多くの場合、こうした二重の性格を帯びているものです。私たちがニュースを読むときには、「何が伝えられたか」だけでなく、「誰が、なぜ、今このタイミングで伝えたのか」という視点を、常に持っておく必要があると思うのです。

ここで少し、トランプ氏自身の受け止め方にも目を向けておきたいと思います。トランプ氏は今回の情報について、自分が数々の暗殺リストに名を連ねていると繰り返し語り、相手を強い言葉で非難しました。過激にも聞こえる物言いですが、67年間生きてきた私には、これは単なる誇張というより、命の危険を現実のものとして受け止めている人間の、率直な感情の発露のようにも映ります。実際、専用機を乗り換えるという行動を伴っている以上、少なくともホワイトハウス側は、この情報を軽視できないものとして扱っていると見るべきでしょう。

だからこそ厄介なのです。情報の「真偽」と、情報の「使われ方」は、別の軸で評価しなければなりません。脅威そのものが本物であっても、その情報の届け方や届けるタイミングには、送り手の思惑がにじむ——この二つを分けて考える視点を持つことが、今回のようなニュースを読み解くうえで欠かせないと、私は感じています。

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▼四字熟語から——「疑心暗鬼」ということ

ここで一つ、今日の話にふさわしい四字熟語をご紹介したいと思います。

「疑心暗鬼(ぎしんあんき)」——疑いの心があると、何でもないことまで恐ろしく、怪しく見えてしまう、という意味の言葉です。

米国とイランの関係は、覚書という紙の上の合意があったとしても、その根底には長年積み重なった不信感が横たわっています。そこに暗殺計画という生々しい情報が加われば、双方の疑心暗鬼はさらに深まり、外交による打開の余地はますます狭くなっていくでしょう。

疑心暗鬼そのものを消し去ることは簡単ではありません。しかし、少なくとも私たち第三者は、流れてくる情報を鵜呑みにせず、「この情報はどこから来て、誰の利益になるのか」という一歩引いた視点を持ち続けたいものです。

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▼私たち日本人にとっても、他人事ではない理由

「アメリカとイラン、イスラエルの話で、日本には関係ないのでは」と感じる方もいるかもしれません。しかし、67歳のシニアとして、あえて申し上げたいことがあります。

まず、エネルギー価格への影響です。米イラン関係がここまで悪化し、覚書に基づく制裁緩和までもが撤回された以上、ホルムズ海峡情勢は再び緊張含みになります。日本が輸入する原油の多くがこの海峡を通過することを思えば、これは私たちの生活コストに直結する話です。

次に、情報の受け取り方という、より普遍的な視点です。国家間で流れてくる情報には、多くの場合、発信する側の意図が織り込まれています。これは国際政治の話にとどまらず、私たちが日々接するニュースやSNSの情報にも通じる教訓だと思います。「誰が、何のためにこの情報を流しているのか」——この問いを忘れずにいたいものです。

そして最後に、中東情勢の緊張が長引くことそのものが持つ意味です。停戦の覚書が事実上崩れ、制裁緩和まで撤回された今、米国とイランの対立は振り出しに近いところまで戻ってしまったようにも見えます。戦闘の激化と外交努力が同時並行で進むという、先の読みにくい状況が、しばらく続くことを覚悟しておいたほうがよさそうです。私たちにできることは多くありませんが、少なくとも「なぜ今この情報が出てきたのか」を落ち着いて見極める目を、日々のニュースの中で養っておきたいものです。

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▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

★ イスラエルは7月上旬、イランによるトランプ大統領暗殺の新たな計画に関する情報を米国に伝えたと、複数の米メディアが報じた。

★ この情報が出てきたのは、米イランの停戦・覚書がまさに崩れ、双方が攻撃を応酬していたタイミングだった。

★ 見方の一つは「イランが本気でトランプ氏を狙っている」というもので、前最高指導者ハメネイ師の死をめぐる報復感情を踏まえれば、十分あり得る話である。

★ もう一つの見方は「イスラエルが米イラン交渉を壊そうとしている」というもので、覚書がイランに一方的な利益をもたらす内容だったことが背景にある。

★ 実際には、この両方が同時に真実であるという可能性も十分に考えられる。

★ 国家間の情報には、多くの場合、伝える側の思惑が織り込まれている。私たちはニュースを受け取る際、その出どころと意図にも目を向ける必要がある。

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「心はいつもどまんなか」——今日は少し緊張感のあるテーマを取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、「衝撃的な情報が流れてきたときほど、一呼吸置いて、その出どころを考えてみる」ことの大切さです。イラン問題は、まだ何一つ終わっていません。むしろ、これからが正念場なのかもしれません。

これからも中東情勢とアメリカの動向を、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見守っていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by tadashian

SpaceX上場、2兆ドルの熱狂の裏側——宇宙・ドローン・電子戦が変える「次の戦場」と「次の投資」

SpaceX上場、2兆ドルの熱狂の裏側——宇宙・ドローン・電子戦が変える「次の戦場」と「次の投資」

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

今日のテーマは——**「SpaceXがついに株式上場に動き出した」**という話です。

「イーロン・マスクの話?自分には関係ないかな」と思われた方——少し待ってください。今日お伝えしたいのは、単なる一企業の上場ニュースではありません。この一件の裏側には、**宇宙・ドローン・電子戦という『次の戦場』の姿**と、**熱狂する個人投資家が見落としがちな現実的なリスク**という、二つの大きなテーマが隠れています。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、ずっとこのことを頭の中で転がしていました。「2兆ドル規模とも言われる評価額は、本当に実力を反映したものなのか、それとも期待だけが先走っているのか」——ポールを突く音に合わせて、67年間生きてきた経験と重ね合わせながら、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。読み終わった頃には、SpaceXのニュースの見え方が、きっと違ってくるはずです。

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▼前例のない上場——期待が先行する個人投資家心理

SpaceXの株式公開は、企業の上場としてはまさに前例のない案件だと言われています。ここ数年で企業価値評価は大幅に上昇を続け、一部では2兆ドル規模に達するという見方まで出てきました。

「マスクは最終的に約束を実現する」「米国の起業家精神を体現している」——こうした期待の声が、個人投資家の強い関心を集めています。私自身も、起業家精神や楽観主義そのものは、決して悪いものではないと思っています。むしろ、大きな夢を描く力があったからこそ、SpaceXはここまで来られたのでしょう。

しかし67年間生きてきた者として、あえて申し上げたいことがあります。それは、**期待と現実主義は両立させなければならない**ということです。

ベンチャーキャピタルや機関投資家は、すでに相当量の株式を保有しています。つまり、上場前の段階で、短期的な需要の一部はすでに織り込まれている可能性があるのです。加えて、ホルムズ海峡封鎖に伴う地政学リスクや原油価格の上昇など、市場全体に影響を与えかねない要因も、あちこちに存在しています。私は、市場がこうしたリスクを十分に織り込んでいない可能性があると見ています。

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▼宇宙・防衛が変える未来——衛星・ドローン・電子戦の最前線

さて、ここで少し視野を広げて、SpaceXが属する「宇宙・防衛」という業界全体の話をしたいと思います。

先般のイランでの戦闘は、世界最強クラスの遠征軍であっても、ミサイルやドローンで武装した防御側に苦戦しうるということを、はっきりと示しました。攻勢的な征服戦争という発想そのものが、現実性を失いつつあるように見えます。だからこそ各国の国防機関は、攻めることよりも守りを固める方向へと、静かに舵を切り始めていると私は見ています。

その中核となるのが、**宇宙・衛星・電磁スペクトラムの支配**です。

ロシア・ウクライナ戦争の教訓が示すように、戦場全体をリアルタイムで衛星から監視できる環境では、従来型の大規模攻勢作戦は以前ほど有効ではなくなりつつあります。隠れる場所がなくなった戦場では、動けば見つかり、見つかれば狙われる——これが現代戦の基本構造になりつつあるのです。

今後ますます重要になるのは、宇宙・ドローン・電子戦の分野です。大手企業だけでなく、それらを支えるサプライチェーン全体にも、私たちは注目していく必要があります。大切なのは「今話題になっていること」ではなく、「これから先に大きなテーマとなる変化」を先読みすることだと、私は考えています。

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▼SpaceXの本質——宇宙企業か、それとも次世代インフラ企業か

ここで一つ、冷静に確認しておきたいことがあります。SpaceXが上場したとしても、それだけですぐにS&P500指数へ組み入れられるわけではありません。また、応募が殺到する状況では、申し込んだ株数すべてが配分されるとは限らないという点も、頭に入れておく必要があります。

マスクの強みは、エンジニアとしての才能だけではないと、私は感じています。むしろ、政府を主要顧客とするビジネスモデルの価値を、誰よりも深く理解している点にこそ、彼の本当の強みがあるのではないでしょうか。テスラがかつて補助金制度という追い風を受けたように、SpaceXもまた、政府との大型契約を重要な成長基盤としてきました。

SpaceXは、単なるロケット企業ではありません。大規模な衛星網と、宇宙空間でのデータ処理インフラの構築を構想しており、月面開発や宇宙資源利用まで、その視野に入れているといいます。

つまりSpaceXは、宇宙企業であると同時に、次世代インフラを構築しようとする企業でもあるのです。この多層的な事業構想を理解することが、SpaceXという会社を正しく評価するうえで、非常に重要だと私は思います。

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▼熱狂の先にあるもの——SpaceX株の構造的リスク

打ち上げ事業そのものは、収益を比較的予測しやすい一方で、急激な成長は見込みにくいというのが実情です。

より大きな論点になってくるのは、AI事業でしょう。設備の耐用年数は短く、チップも短期間で世代交代していきます。売上を維持するには、継続的な再投資が欠かせません。この構造は、私にはシェールオイル事業とよく似ているように見えます。掘り続けなければ、すぐに枯れてしまう油田のようなものです。

一方で、マスクの強みは、高い企業価値評価そのものを資金調達の武器として活用できることにあります。追加売出しによって巨額の資金を調達し、大型投資を進めるという選択肢を、彼は常に手元に持っているのです。

フェイスブックも、上場後に株価が大きく下落した時期がありました。しかしその後、モバイル対応を成功させて、成長を続けていきました。優れた企業は、環境変化に適応していくものです。

ただし個人投資家の視点では、すでに市場に大量の株式が存在し、今後さらに株式供給が増える可能性があるという点についても、理解しておく必要があると、67歳のシニアとして申し添えておきたいと思います。

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▼宇宙戦争の現実——未来の戦争はすでに始まっている

ここまでSpaceXの投資的な側面を見てきましたが、私が本当に伝えたいのは、実はここからの話です。

宇宙戦争は、未来の話ではありません。各国はすでに衛星を通じたハッキングや妨害を行っており、宇宙空間での軍事競争は始まっているのです。自国の衛星をあえて破壊してみせる国がありますが、それは同時に「他国の衛星も破壊できる」という能力の誇示でもあります。

地上でも、未来の戦争はすでに始まっています。FPVドローンは遠隔地からリアルタイムで操縦され、ウクライナはこの技術を活用してロシア国内の重要インフラを攻撃しています。ロシアは極超音速ミサイルを運用しており、こうした兵器が今後の戦争の姿を象徴していると、私は考えています。

米国は、戦略核戦力や宇宙配備型システムでは世界をリードしています。しかし、極超音速兵器やドローン分野では、やや遅れを取っているというのが実情のようです。ドローンや一部の先端兵器分野では、むしろロシア、イラン、ウクライナが先行していると見られており、各国はすでにこうした変化への適応を始めています。

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▼歴史は繰り返す——過去の大型上場との重なり

こうした「熱狂を伴う大型上場」は、実はSpaceXが初めてではありません。

かつてNTT株が民営化とともに上場した際も、国民的な期待を背負って株価は急騰し、その後長い時間をかけて調整局面を迎えました。海外に目を向ければ、Facebookの上場直後の株価下落もそうですし、アリババの香港上場をめぐる動きも、期待先行と現実的な調整の間で揺れ動いてきた歴史があります。

共通しているのは、**「事業の本質的な価値」と「上場直後の熱狂による株価」は、必ずしも一致しない**という点です。優れた企業であっても、上場直後の株価はしばしば期待値によって大きく振れ、その後、実際の業績と向き合いながら、本来の水準に落ち着いていく——これが、大型上場が繰り返し辿ってきたパターンだと、67年間生きてきた私は感じています。

SpaceXについても、上場直後の熱狂そのものを否定するつもりはありません。ただ、その熱狂がいずれ現実的な業績評価の段階に移っていくことを、私たちはあらかじめ心に留めておく必要があるのではないでしょうか。

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▼個人投資家として、何に注目すべきか

では、私たち一般の個人投資家は、SpaceXの上場をどのような視点で見ていけばよいのでしょうか。

一つ目は、**配分の現実**です。応募が殺到する上場では、希望した株数がそのまま配分されるとは限りません。「上場したら必ず手に入る」という前提そのものを、まず疑ってかかる必要があります。

二つ目は、**収益構造の内訳**です。打ち上げ事業という比較的安定した収益源と、AI・データインフラという再投資が絶えず必要な事業とでは、リスクの性質がまったく異なります。この二つを一括りにして「SpaceX株」として評価してしまうと、本当のリスクを見誤ってしまいます。

三つ目は、**地政学リスクとの連動**です。ホルムズ海峡情勢や中東の緊張は、原油価格を通じて世界の株式市場全体に影響を及ぼします。SpaceX単体の魅力だけでなく、こうした外部環境の変化にも、目を配っておきたいところです。

派手な見出しやマスクの発言に心を奪われるのではなく、こうした地味な視点を一つひとつ積み重ねていくこと——それこそが、67年間生きてきた私が、投資というものに対して大切にしてきた姿勢です。

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▼四字熟語から——「羊頭狗肉(ようとうくにく)」ということ

ここで一つ、今日の話にふさわしい四字熟語をご紹介したいと思います。

**「羊頭狗肉(ようとうくにく)」**——羊の頭を看板に掲げながら、実際には犬の肉を売る、という意味の言葉です。見かけと中身が一致しないこと、看板だけが立派で実質が伴わないことのたとえとして使われます。

私はこの言葉を、今回のSpaceX上場に重ねて考えているわけではありません。むしろ逆です。SpaceXの場合は、「宇宙企業」という看板の奥に、政府契約、AIインフラ、衛星網、月面開発という、看板以上に厚みのある実質が隠れています。看板と中身、どちらをより重く見るべきか——それを見極める視点こそが、今の投資家に求められているのではないかと、私は感じています。

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▼私たち日本人にとっても、他人事ではない理由

「アメリカの企業の上場話で、日本には関係ないのでは」と感じる方もいるかもしれません。しかし、67歳のシニアとして、あえて申し上げたいことがあります。

まず、**エネルギー・投資市場への影響**という視点です。SpaceXの上場は、世界の株式市場全体の資金の流れに影響を与えかねません。同時に、ホルムズ海峡をめぐる地政学リスクは、日本のエネルギー価格にも直結する話です。

次に、**安全保障の視点**です。宇宙・ドローン・電子戦という新しい戦場の姿は、日本の防衛政策にとっても、決して遠い国の話ではありません。衛星を活用した監視能力や、電磁スペクトラムの支配をめぐる競争は、日本を取り巻く安全保障環境にも、確実に影響を及ぼしていきます。

そして何より、**熱狂と現実主義のバランス**という、普遍的なテーマです。魅力的な物語に心を動かされることと、冷静にリスクを見極めることは、決して矛盾するものではありません。この両立こそが、投資でも、人生の判断でも、大切なことなのだと思うのです。

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▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

**★ SpaceXの株式公開は前例のない案件であり、企業価値評価は2兆ドル規模に達するという見方もあるが、ベンチャーキャピタルや機関投資家がすでに株式を保有しており、需要の一部は上場前に織り込まれている可能性がある。**

**★ ホルムズ海峡封鎖などの地政学リスクも、市場が十分に織り込んでいない可能性がある。**

**★ イランでの戦闘は、ミサイルやドローンで武装した防御側の強さを示し、各国は宇宙・衛星・電磁スペクトラムの支配へと防衛戦略の軸足を移しつつある。**

**★ SpaceXは単なるロケット企業ではなく、衛星網・宇宙インフラ・月面開発までを構想する「次世代インフラ企業」である。**

**★ 打ち上げ事業は安定的だが、AI事業は継続的な再投資を必要とし、シェールオイル事業に似た構造的リスクを抱えている。**

**★ 宇宙戦争、そしてドローンや極超音速兵器による地上戦は、すでに始まっている現実であり、米国は分野によって優位・劣位が分かれている。**

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「心はいつもどまんなか」——今日は少しスケールの大きなテーマを取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、**「大きな夢の話ほど、静かに数字を確かめる目を忘れてはいけない」**ということです。マスクが描く未来図には、素直に胸が高鳴ります。しかし、その高鳴りだけで判断を下してしまうと、大切なものを見誤ってしまうかもしれません。

宇宙とドローンと電子戦が織りなす「次の戦場」の姿、そしてSpaceXという企業が背負う期待とリスク——その両方をきちんと見つめることが、私たちがこれからの世界を読み解くうえでの、確かな手がかりになるはずです。

これからもSpaceXの動向と、宇宙・防衛をめぐる世界情勢の行方を、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見守っていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by **tadashian**

安倍元総理の命日に想う——なぜ世界は今も「安倍晋三は大戦略家だった」と語り継ぐのか

安倍元総理の命日に想う——なぜ世界は今も「安倍晋三は大戦略家だった」と語り継ぐのか

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みなさん、こんにちは。tadashianです。
当ブログにお立ち寄りいただき、誠にありがとうございます。

7月8日は、安倍晋三元総理が凶弾に倒れられた日です。

もうあれから4年が経ちました。

「え、もう4年も?」と思われた方、きっと私だけではないはずです。あの日のニュース速報を見たときの衝撃を、67年間生きてきた私も、いまだにはっきりと覚えています。

今日お伝えしたいのは、単なる追悼の言葉ではありません。「安倍さんは、なぜ今も世界中の識者から『大戦略家』と評され続けているのか」という、少し骨太なテーマです。

今朝もいつものようにノルディックウォーキングで海辺の道を歩きながら、このテーマをずっと頭の中で転がしていました。「経済政策だけを見れば決して満点ではなかった人が、なぜ外交・安全保障の分野では、これほどまでに評価され続けているのか」——ポールを突く音に合わせて、何度も考え直していました。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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▼まず経済を振り返っておきましょう——「アベノミクス」は満点だったか

安倍さんといえば、真っ先に思い浮かぶのは「アベノミクス」でしょう。

大胆な金融緩和、機動的な財政出動、成長戦略という「三本の矢」を掲げ、長く続いたデフレからの脱却を目指した政策です。

ただ、正直なところを申し上げると、消費税を二度引き上げたことも含め、経済政策としては「完璧だった」とまでは言い切れないというのが、私の率直な感想です。

とはいえ、数字を見ると、決して悪い話ばかりではありません。安倍さんが総理に就任した2012年、日本の失業率は4.33%でした。それが2019年には2.36%まで下がっています。株価も、2012年末の1万395円から、安倍さんが辞任した2020年9月末には2万3185円まで上昇し、8年間で2.2倍以上になりました。

経済面は「まずまず」だったといえるでしょう。しかし、安倍さんの本当の凄みは、経済ではなく外交・安全保障にあったと、私は考えています。

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▼「まれに見る戦略家」——世界一の戦略家からの評価

安倍さんを語るうえで欠かせないのが、「世界一の戦略家」とも呼ばれる国際的な軍事・戦略研究者エドワード・ルトワック氏の評価です。

ルトワック氏は自身の著書の中で、安倍元総理について、めったに現れない水準の戦略家だという趣旨の非常に高い評価を残しています。実際、安倍さんはこのルトワック氏から直接助言を受けていたことでも知られています。

世界的な戦略家が、一国の政治家をここまで名指しで称賛することは、決して多くありません。ではなぜ、ルトワック氏はそこまで安倍さんを評価したのでしょうか。理由は大きく二つあると、私は見ています。

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▼理由その1——「自由で開かれたインド太平洋」という大戦略

今、日本にとって最大の脅威は、中国です。

尖閣諸島を「中国固有の核心的利益」と主張するだけでなく、沖縄の帰属についてまで異論を唱える。南シナ海のほぼ全域を自国の海だと主張し、2020年にはインドとの国境紛争で多数の死者を出す衝突を起こしている。北朝鮮の核保有を事実上黙認し、ウイグル人に対する人権侵害も国際社会から厳しく指摘され続けています。

この強大な中国に対し、自由主義陣営はどう向き合うべきか——その壮大な設計図を描いたのが、安倍元総理でした。それが「自由で開かれたインド太平洋」戦略です。

日本だけでなく、アメリカ、欧州各国、オーストラリア、インドまでもが採用しているこの戦略。実はこれ、アメリカ発ではなく、2016年に安倍さんが提唱した構想です。

海外メディアも、この言葉が今やアメリカ軍やインド太平洋軍のスローガンとして定着していることを報じています。米軍部隊がこの地域で活動を発表するたびに繰り返し使われるこの言葉が、実は日本の総理大臣の発案だったという事実は、あまり知られていないかもしれません。

一国の総理が提唱した対中戦略構想を、アメリカも欧州もインドもオーストラリアも取り入れている——これは前代未聞の出来事です。だからこそ、安倍さんは世界的な大戦略家だったと評価されるのです。

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▼理由その2——オバマともトランプとも、そしてプーチンとも良好な関係を築いた稀有な指導者

安倍さんは、アメリカのオバマ元大統領、トランプ前大統領という、思想的にはまったく対極にある二人の指導者から、いずれも厚い信頼を得ていたことで知られています。

リベラルの象徴だったオバマさんと、ナショナリズムを掲げるトランプさん。この両者と良好な関係を築けた首脳は、世界を見渡してもほとんどいませんでした。ドイツのメルケル元首相はオバマさんとは良好でしたがトランプさんとはぎくしゃくし、イスラエルのネタニヤフ首相は逆にオバマさんとの関係に苦労し、トランプさんとは良好でした。

そして安倍さんは、この二人と親密な関係を保ちながら、同時にロシアのプーチン大統領とも良好な関係を築いていました。これは驚くべきことです。

北方領土問題について「結局取り返せなかったから外交は失敗だった」という声も少なくありません。ですが、私は少し違う見方をしています。

そもそもプーチン氏に、北方領土を返還する意思がそれほど強くなかった可能性は高いのです。だとすれば、本当に問われるべきは、「返還の見込みが薄いと分かっていても、ロシアと良好な関係を築く意味があったのか」という問いです。

普通に考えれば「意味がない」と答える人が多いでしょう。しかし、私自身や、国際政治学の大家であるミアシャイマー教授、そしてルトワック氏のような論者は、こう考えます。

「中国に対抗するためには、中国とロシアを分断することこそが最重要課題だ」と。

領土問題は確かに重要ですが、優先順位でいえば二番目。中ロを分断し、中国を国際的に孤立させることのほうが、戦略的にはより重い課題だったのです。

2016年12月、プーチン氏が来日した際、日本国内の関心はもっぱら「北方領土は返ってくるのか」という一点に集中していました。ところが中国側は、安倍さんの真の狙いをはっきりと見抜いていたようです。当時の中国国営メディアの論評では、日本がロシアを取り込んで対中包囲網を強化しようとしているという指摘がなされ、こうした狙いは失敗に終わるだろうという批判的な論調が展開されました。

しかし実際には、この時期を境に日ロ関係は目に見えて改善し、孤立感を強めた中国は、しばらく身動きが取りにくい状況に置かれました。2018年頃になると、むしろ中国側が日本に接近してくるような動きすら見られるようになったのです。

今、日ロ関係は再び冷え込んでいますが、それはロシアがウクライナへ侵攻したことが原因であり、安倍さんの外交とは切り離して考えるべき話です。

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▼「戦略」と「戦術」——安倍外交を読み解くもう一つの視点

以前このブログでも触れたことがありますが、物事には「戦略」と「戦術」という二つの層があります。

戦術とは、目の前の一つひとつの課題にどう対処するかという、短期的な判断です。戦略とは、その先にある大きな目的のために、個々の判断をどう位置づけるかという、長期的な設計図です。

北方領土交渉だけを切り取って見れば、それは「戦術レベル」の話にすぎません。しかし安倍さんの頭の中では、この交渉は「中ロを分断し、中国を孤立させる」というもっと大きな戦略の中の、一つの駒として位置づけられていたのではないか——私はそう見ています。

目先の交渉結果だけで一人の指導者の外交を評価してしまうと、その背後にある大きな設計図を見落としてしまいます。安倍さんの外交を「北方領土は取れなかったから失敗」と切り捨ててしまうのは、まさにこの「戦術だけを見て戦略を見ない」評価の典型例だと、私は感じています。

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▼2026年の今、あらためて安倍外交の先見性を思う

安倍さんが「自由で開かれたインド太平洋」構想を打ち出してから、すでに10年近くが経とうとしています。

その間、中国は台湾周辺での軍事的圧力を強め、南シナ海での実効支配を進め、日本周辺でもロシアとの共同軍事行動を繰り返すようになりました。当ブログでも折に触れてお伝えしてきた通り、中ロの接近と、それに対する自由主義陣営の結束という構図は、今も世界情勢の大きな軸であり続けています。

もし安倍さんが2016年の時点で、この大戦略を打ち出していなかったら——日米豪印の連携は、ここまで明確な形にはならなかったかもしれません。今になって振り返ると、当時はまだ「絵に描いた餅」のようにも見えたこの構想が、いかに時代を先取りしていたかがよく分かります。

67年間生きてきた私が思うのは、本当に優れた戦略というものは、その渦中にいるときにはなかなか正当に評価されないものだ、ということです。安倍さんの外交も、当時は「実効性が薄い」「理念先行だ」と批判する声が少なくありませんでした。しかし10年近い時間を経た今、その先見性が、むしろはっきりと裏付けられつつあるように感じます。

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▼四字熟語から——「合従連衡」という古の知恵

ここで一つ、今日のテーマにふさわしい四字熟語をご紹介したいと思います。

「合従連衡(がっしょうれんこう)」

中国の戦国時代、強国・秦に対抗するために、他の国々が同盟を結んだり切り崩したりしながら、生き残りを図った外交戦略に由来する言葉です。単に「仲良くする」ことが目的ではなく、大きな脅威に対抗するために、誰と結び、誰と距離を置くかを、大局的に見極めることの重要性を教えてくれます。

安倍さんが行った対中戦略も、まさにこの「合従連衡」の現代版だったのではないかと、私は感じています。アメリカ、インド、オーストラリア、そしてロシアとも、それぞれの関係性を戦略的に位置づけながら、中国という最大の脅威に向き合う枠組みを作り上げていった。目先の是非だけでなく、大局を見据えて手を打ち続けた——そこに、安倍さんの戦略家としての真骨頂があったと思うのです。

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▼安倍さんの外交遺産を、次の世代はどう引き継ぐか

安倍さんが亡くなられて4年。今の日本の指導者たちは、この大戦略観をどこまで受け継いでいるのでしょうか。

外交・安全保障というのは、地味な分野です。目に見える成果が出るまでに何年もかかりますし、国民の関心も、どうしても物価や賃金といった生活に直結する話題に向かいがちです。「自由で開かれたインド太平洋」のような大きな構想を、選挙のたびに丁寧に説明し続けるのは、決して簡単なことではありません。

それでも、67年間生きてきた私は思うのです。目先の支持率や、目先の経済対策だけに気を取られていると、いつの間にか大きな構図そのものを見失ってしまう危険がある、と。安倍さんが築いた「合従連衡」の枠組みは、放っておけば自然に維持されるものではなく、意識的に手入れをし続けなければ、少しずつ形骸化していってしまうものだと思います。

高市さんをはじめ、これから日本を率いていく政治家の方々には、ぜひこの大局観——目先の課題の奥にある、より大きな戦略——を丁寧に受け継いでいってほしいと願っています。

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 ▼まとめ——今日の話を整理しましょう

長くなりましたが、今日お伝えしたかったことを整理します。

★ 安倍元総理の経済政策「アベノミクス」は、消費税増税などもあり満点とは言えないものの、在任中に失業率は大きく低下し、株価も2.2倍以上に上昇した。

★ 世界的な戦略家エドワード・ルトワック氏は、安倍さんをまれに見る戦略家だと高く評価しており、安倍さん自身もルトワック氏から助言を受けていた。

★ 安倍さんが2016年に提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想は、日米欧印豪が採用する対中大戦略となり、今やアメリカ軍のスローガンとして定着している。

★ 安倍さんは、オバマ・トランプという対極の指導者と良好な関係を築きつつ、同時にプーチン氏とも関係を保ち、中ロの分断と中国の孤立化に一定の成果を上げた。

★ 北方領土問題は解決しなかったが、それ以上に重要だったのは「中ロを分断し、中国を孤立させる」という大戦略であり、その点で安倍外交は大きな意味を持っていた。

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「心はいつもどまんなか」——今日は、安倍元総理の命日にあたり、少し骨太なテーマを取り上げました。

67年間生きてきて思うのは、一人の指導者の評価は、目先の政策の成否だけでは測れないということです。経済政策には賛否があっても、世界の大きな構図をどう描き、どう動かしたかという視点で見たとき、安倍さんの功績はもっと正当に評価されてよいのではないでしょうか。

安倍さんが亡くなられて、日本の大戦略はどうなっていくのか。高市さんをはじめとする次の世代の指導者たちが、この大局観をしっかりと引き継いでいってくれることを、心から期待しています。

これからも日本の外交・安全保障の行方を、毎朝のノルディックウォーキングで頭を整理しながら、一緒に見守っていきましょう。

今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

・・・心はいつもどまんなか。by tadashian