「驚きの世界史」を読んで
こんにちは、tadashianです。
仕事と両親の介護とウォーキングの合間を縫って「驚きの世界史」を読みました。
世界史は高校の時、とても好きでした。自分で言うのも何なんですが、よく勉強していたので知識としてはある方だと思います。(かなり、記憶は薄れて来ていますが)なので、私にはとても楽しい時間を過ごせまた。そしてすんなりと読むことができました。限られた時間の中だったので、読み終わるのに2日かかりましたけど・・・。
もちろん、これは皆さんご存じの通り「歴ログー世界史専門ブログ」の 尾登雄平さん「tamam010yuhei (id:titioya)」の著書で通史や人物史、戦史、経済史、社会史、思想史、宗教史、歴史の書籍の紹介など、とても幅が広く、深いものです。雑多でバラエティーな内容のものをよく、ここまで面白く、なおかつ時系列でまとめたなっていうのが率直な感想です。歴史は、特に世界史はアジア・ヨーロッパ・アメリカ・中東・アフリカを単独で時系列に見るのではありません。時間と地域(たてとよこ)が密接に絡み合って現在に至っていることを理解しなければなりません。
特に今回、本書を読んで私が新たに興味をもった知識は、
カエサルの出自は裕福ではなく、スラム街に住んでいたこともあったということ、社会の頂点に立ち、名誉と栄光を得ることが彼の原動力であったこと。イケメンで女性にモテていたこと。共和制ローマをカエサルが個の力によって帝政への道を開いたことを理解しました。
イエスは敬虔なユダヤ教徒で、戒律を厳格に守る等、ユダヤ教の伝統から比喩や暗示を提示しました。自身を神とする「キリスト教」を作ろうという気はさらさらなく、骨抜きにされたユダヤ教の教えを取り戻して、堕落した人々を悔い改めさせて、信心深い生活を人々に守らせようとしただけ、だったのですね。
③ 現在のインドでは仏教は「新興宗教」!?
インド=仏教みたいなイメージですが、過去そのときどきの王朝によって、仏教が保護されたことはありました。ですが、インド各地の自然崇拝や民間伝承などのローカルな信仰が取り込まれて生まれたヒンドゥー教が仏教を飲み込んでしまいます。そして、イスラム教の伝播により、仏教は自然消滅してしまったんですね。
これはおもしろい!って思いました。こんな切り口があるんだって感心しちゃいます。カリスマ社長、ムハンマドの苦闘やら業績好調のメディーナ社はさらに規模拡大。M&AやTOBを仕掛け、アラビア半島の中小の会社をすべて傘下に収めて、強大なコングロマリット企業に成長します、っていうくだりはあまりに面白すぎます。
⑤ カリブの海賊の歴史
正式にはバッカニアといって、イスパニョーラ島に住んでいた「干し肉野郎」みたいな意味の荒くれ者が海賊になっていった事が発端でした。「黒ひげ危機一髪」のモデルがエドワード・ティーナという人。オシャレな伊達海賊ジャック・ラカム。同じ船に乗船していた美女海賊メアリ・リードとアン・ポニーとか、はじめて知りました。なんだかアニメ「ONE PIECE」を彷彿とさせます。
⑥ フランス革命は無意味だった?その評価論争
私なんかは「ベルサイユのばら」をイメージします。がその歴史はルイ16世絶対王政やら国民議会やらジャコバン派やらフイヤン派、国民公会、ギロチン、恐怖政治、穏健共和派、総裁政府、そしてナポレオン統領政府。評価云々より私の頭の中がわけがわからない革命によるカオス状態でした。そのため「ブルジョア革命論」等の異見を再度学習するいい機会となりました。
まだまだ、あるのですが、ピックアップはここまでとします。
最新の歴ブロではロンドン旧価格暴動。
これも面白い!ちなみにこれを現代の日本に置き換えるなら、消費税を下げろ、消費税反対!ってところでしょうか。こんな裏歴史まったく知りませんでした。
1809年ロンドン旧価格暴動
劇場チケットの価格値上げで起こった市民暴動 旧価格暴動(Old Price Riots)は、リニューアルされたロンドンのコヴェント・ガーデン劇場の価格値上げに抗議する市民が劇場内につめかけて大騒ぎを演じた事件。 1809… 続きを読む
世界史のニッチな情報を発信し続けている作者の著作能力に脱帽します。
「歴じい」への道のりはまだまだ、遠いです。
「驚きの世界史」...超ニッチな世界史に大興奮でした。