シニア、世界情勢を考える。by tadashian

健康のためノルディックウォーキング・トレッキングに励むシニア、如何にして就業寿命を伸ばすか考える日々そして世界情勢

「ファクターⅩ」って!何?

 こんにちは、そして、こんばんは、ただっしゃん(@tadashian1)です。

 

米倉涼子演じる~外科医・大門未知子~「私、失敗しないので」の「ドクターX」の事ではありません。悪しからず・・・。

 

「ファクターX」 の読売新聞6月4日の記事から引用です。 

www.yomiuri.co.jp

 

 日本を含むアジア地域で、新型コロナウイルス感染症による人口あたりの死者の少なさが、欧米に比べて際立っている。ノーベル賞受賞者山中伸弥・京都大教授が「ファクターX」と呼ぶ要因の解明に、研究者の関心が高まっている。日本は3日現在、人口100万人あたり新型コロナウイルス感染による死者は7人。世界で最も死者が多い米国は327人、英国やスペインは580人と、欧米主要国は3桁が多い。一方、アジアで感染者が多い中国は3人、シンガポールは4人、インドネシアは6人で、日本同様に死者が1桁台になっている。

また、ノーベル賞受賞者山中伸弥・京都大教授のHPからの引用です。

www.covid19-yamanaka.com

新型コロナウイルスへの対策としては、徹底的な検査に基づく感染者の同定と隔離、そして社会全体の活動縮小の2つがあります。日本は両方の対策とも、他の国と比べると緩やかでした。PCR検査数は少なく、中国や韓国のようにスマートフォンGPS機能を用いた感染者の監視を行うこともなく、さらには社会全体の活動自粛も、ロックダウンを行った欧米諸国より緩やかでした。しかし、感染者や死亡者の数は、欧米より少なくて済んでいます。何故でしょうか?? 私は、何か理由があるはずと考えており、それをファクターXと呼んでいます。ファクターXを明らかにできれば、今後の対策戦略に活かすことが出来るはずです。 

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<a href="https://www.photo-ac.com/profile/43626">acworks</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真

 新型コロナウイルス感染症が昨年末、中国武漢市で発生が確認されて約5か月が経ちました。その間に感染症は一気に世界に広がってしまいました。私も以前からアジア地域(日本含む)人口あたりの死者数が少ないなって思っていました。今、このアジア地域での死亡率の低さを解明しようとする研究が山中伸弥教授をはじめとする方々の間で始まっているようです。

先日、安倍首相が緊急事態宣言解除にあたって日本モデルの力を示したと強調しましたね。その理由として

1、「キスや握手の回数が少ない」「手洗いやマスクの習慣がある」等の文化的要因

2、症状が軽い状態での医療機関にかかりやすい皆保険制度

3、都市の清潔度

が挙げられるとのことですが、人口比死亡率が少ないのは、韓国・中国・インド同じなので以上の3点が低い決め手にはならないようですね。

 

〇 結核予防のBCGワクチンという説もあります。実際、欧米では結核患者が少なくて、感染率が高いアジアやアフリカでは接種が奨励されています。でもBCG定期接種を行っているイランやブラジルでは人口比死亡率は高いとされいます。

〇 糖尿病や肥満など生活習慣病の地域差に関連しているのではとする説もあります。BMI(体格指数)30以上で日本は4.3%、アメリカ36.2%、イギリス27.8%、イタリア19.9%で欧米の比率が高いのですが、これが死亡比で2桁差(100万人あたり日本7人・米国327人)の要因とは考えにくいとされています。

〇 人種の違いも指摘されています。が、アメリカ国内での死者に占める黒人の比率は18%(人口比13%)、アジア系は11%(人口比6%)でアジア・アフリカ系が人口比で高いとされています。が、これは所得格差の影響があると思います。

〇 最近、これなら説明がつくというのが「交差免疫説(交差反応説)」というものです。

wired.jp

新型コロナウイルス(正式名称は「SARS-CoV-2」)に感染したことのない人たちでも、このウイルスに反応する免疫細胞をすでに持っている可能性がある。そんな研究結果が、このほど明らかになった。過去に風邪の原因となるコロナウイルスに感染していたことで、新型コロナウイルスに対しても「交差反応」する免疫がつくられたと考えられる例が、研究グループから発表された。 

冬を中心に流行する季節性のコロナウイルスは軽い風邪症状を起こすだけです。つまり、アジアで過去に新型に近いウイルスの大きな流行があって欧米人よりも強い交差免疫が付いたと仮定するならば、説明が付きそうです。

が・・・

jbpress.ismedia.jp

 もう1つは、東アジアには昔から中国系コロナウイルスが入っていたため、抗体の中にそれに対する免疫があり、その免疫記憶が機能したのではないかという説だ。これは児玉龍彦氏らのグループが発表したものだ。

 もし日本に感染で抗体を獲得した人が多いとすれば、その原因は獲得免疫だということになるが、これは児玉氏のグループが行った抗体検査で否定されている。500検体のうち陽性は3人。抗体陽性率は0.6%である。

 消去法で考えると、遺伝でもなく獲得免疫でもない未知の要因がきいたと推定するしかない。これが山中伸弥氏のいうファクターXである。

つまり、交差免疫説が急浮上していますが出鼻をくじかれた格好です。新型コロナウイルスによるアジアでの少ない死者の原因は決め手がなく、現時点(6月5日)ではまだ未知子、いや未知の要因が多いという事で振り出しに戻ってしまいました。

 

やはり「ファクターX」究明は「ドクターX」に任せるしかありません。失敗しないので・・・

 

ブログ読者の皆様が、健康でありますように!   最後まで読んで頂き、ありがとうございました。・・・心はいつもどまんなか。 by (@tadashian1)