シニア、世界情勢を考える。by tadashian

健康のためノルディックウォーキング・トレッキングに励むシニア、如何にして就業寿命を伸ばすか考える日々そして世界情勢

安倍総理の失策と功績について考えてみた

 こんにちは、そして、こんばんは、ただっしゃん(@tadashian1)です。 当ブログにお立ち寄り頂き、誠にありがとうございます。

 

安倍総理の辞任、唐突なように感じられるでしょうが、最近の表情から、もしかすると・・・という想いは少しありました。

 

この約8年間を振り返ると・・・

 

まず、安倍総理の失策としては

 マスコミ的には、

憲法改正できなかった」

拉致問題解決できなかった」

北方領土問題解決できなかった」

「新型コロナ感染症対策の失敗」

などが挙がるでしょう・・・


これらを批判することは簡単です。

でも、「北朝鮮拉致問題」も「ロシア北方領土問題」は、誰がやっても解決はとても困難なのではないでしょうか。

だって「返す気が全くない相手」と交渉するのです。だから、これで総理を批判する政治家には、「じゃあ、あなたならどうやって解決する?」って聞いてみたいですね。


そして、「新型コロナ感染症対策」の失政・・・これは、そうかもしれません。

でも、世界的に見ても「成功している」国ってわずかしかないでしょう。(ニュージーランドとか台湾などです。)

だから、「安倍総理だけが対応がひどい」とはいえないのではないでしょうか。


他には、消費税率を2回上げました。

2013年当時、アベノミクスで、日本経済はイケイケでしたね。でも、2014年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられました。これで失速し、以後復活することはありませんでした。

ちなみに2013年のGDP成長率は2%でしたが、消費税が引き上げられた2014年は、0.38%です。そして、2019年10月、今度は8%から10%に税率が上がってしまいました。

今、新型コロナ禍で日本経済はボロボロです。それで見えづらくなっていますが、実をいうとコロナ禍の前から、日本経済はボロボロになっていたんです。

それは以下の日経新聞2020年3月9日の記事からも明らかなのです。

www.nikkei.com

 

内閣府が9日発表した2019年10~12月期の国内総生産GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.8%減、年率換算で7.1%減となった。2月に発表した速報値(前期比1.6%減、年率6.3%減)から下方修正した。企業の設備投資が速報段階から下振れした。新型コロナウイルスの感染拡大前から、日本経済が停滞していたことが鮮明になった。

 

次の失策は、3K外国人労働者を大量に受け入れはじめたことです。実は安倍政権下で、日本は「世界4位の移民受け入れ大国」になったそうです。

data.wingarc.com

2016年時点で、日本の外国人受け入れ数は世界4位。(経済協力開発機構調べ)これは1位ドイツ、2位アメリカ、3位イギリスといった移民大国に次ぐ多さです。移民政策に積極的なカナダやオーストラリアよりも上と聞くと、さらに意外に思うかもしれません。ちなみに2018年10月末時点での外国人労働者数は146万人(厚生労働省調べ)で、同時期の派遣社員数130万人をはるかに上回っています。

 

私は、移民全般に反対ではありません。

しかし、「日本人が嫌がる仕事は、貧しい外国人にやらせればいいや」という、「差別的3K移民」には反対します。なぜなら、この手の移民が、欧米でも大問題になっているからです。

 

次は失策というか「無策」で、少子化問題です。現在、日本の人口は、1年間に50万人というすさまじいスピードで減少しています。

www.nikkei.com

総務省は5日、住民基本台帳に基づく人口動態調査を発表した。1月1日時点の日本人は1億2427万1318人と前年から50万5046人減った。減少幅は1968年の調査開始以来最大で、11年連続で減った。外国人は7.5%増えて過去最多の286万6715人となった。

15~64歳の生産年齢人口は日本人全体の59.3%と3年連続で6割を切って過去最低を更新した。今後も経済成長を続けるには、定年延長など高齢者が働き続けることができる環境を官民で整備していく必要がある。


ちなみに鳥取県の人口が56万人です。つまり日本では、1年間で鳥取県という一つの県が消滅する勢いで人口が減っているのです。このままだと、80年後、日本の人口は5000万人を切るといわれています。

今の韓国の人口レベルですね。その時、日本のGDPは世界10位以下になるでしょうね。中国からの移民が、全人口の半分ぐらいを占めているかも・・・しれません。そうなると、はたして日本は、独立国家でありつづけることができるのでしょうか?安倍内閣は、「出生率1.8」という目標を掲げていました。

ですが、事実上何もしていない・・・ようですし、少なくとも、状況は何も変わっていません。

というわけで、

1、消費税率を二回引き上げたこと
2、3K外国人労働者を激増させたこと
3、少子化問題にほとんど何も取り組んでいないこと

この三つは、安倍内閣の失策だと思います。

f:id:tadashian:20200829215648j:plain

 

そして安倍総理の功績は 、

まず経済です。株価は上がりましたね。民主党時代8000円台まで下がりましたが、今では2万3000円台です。約3倍も上がりました。


もう一つ、失業率が下がりました。民主党時代の2010年、完全失業率5.1%でした。

2019年7月には、2.2%まで下がりました。失業率、今は上がっているでしょうね。しかし、これは新型コロナ禍の影響です。世界的な現象で、「安倍総理のせいで」とはいえません。

 

次に外交です。

一番の功績は、「自立外交するようになった」ことでしょうか。

「アベは、トランプのポチだ」という人が、たくさんいます。でも安倍さんは、トランプのポチではないと思います。


・トランプ = TPPから離脱
・アベ   = TPPに残留

・トランプ = パリ協定から離脱
・アベ   = パリ協定支持

・トランプ = イラン核合意から離脱
・アベ   = イラン核合意支持

・トランプ = エルサレムイスラエルの首都と認定
・アベ   = これに反対

・トランプ = WHO脱退
・アベ   = WHOにとどまる

・トランプ = G7をG11にしたい
・アベ   = G7維持を支持(韓国参加に反対)


こう見ると、安倍さんは、トランプさんと全然違うことがわかります。

二番目の功績は、日米関係を復活させたこと。

民主党政権(特に鳩山政権)は、日米同盟をボロボロにしました。安倍総理は、民主党政権から「最悪の日米関係」を引き継いだのです。

でも、総理は、日米関係を復活させることに成功しました。

これは勝手によくなったのではなく、安倍さんが、「よくした」のではないでしょうか。

2015年4月の「希望の同盟」演説を覚えているでしょうか?

また、2016年12月、真珠湾オバマさんは、こんなことをいいました。

www.nikkei.com

バマ米大統領は27日昼(日本時間28日朝)、米ハワイ・真珠湾で開催された日米首脳会談後の演説で「戦果より和解にこそ価値がある。戦争の傷は友情に変わり、日米同盟はかつてなく強固になった」と語り、日米同盟の強固さを強調した。両首脳の真珠湾訪問を日米の「和解の力」を示す場所にしたいとの安倍首相の演説に対し、オバマ氏は「お互いのため」という日本語で応じ「友として両国が一緒に世界に和解のメッセージを送りたい」と語った。

オバマ大統領は「日米が共通の利益だけでなく価値の共有によって築いた国際秩序によって新たな世界大戦を防いだ」と日米同盟の意義を改めて強調した。

また「歴史は選べないが、何から学ぶのかは選べる」とし、戦争を経たのち、研究、スポーツでの交流、東日本大震災での災害支援などで両国が友好的な関係を築けていることを称賛した。

 


そして、安倍総理は、きまぐれで猛獣のトランプさんとも、良好な関係を築きました。

 三番目の功績は、日ロ、日中、日韓との関係を修復したことです。

民主党時代、日本はほとんどすべての国との関係が悪く、孤立していました。

「トラストミー」鳩山さんは、日米同盟を破壊しました。

2012年7月、メドベージェフ首相(当時)は、北方領土を訪問し、日本人を激怒させました。

2012年8月、当時の李明博大統領は、「日王が韓国に来たければ謝罪しろ!」と発言し、日韓関係は最悪になっていました。

2012年9月、野田政権は、尖閣を国有化し、日中関係は戦後最悪になりました。

尖閣国有化は、よかったと思いますが・・・。)

結果的に、鳩山、管、野田の民主党3政権は、日米、日中、日ロ、日韓関係を、破壊しつくしていたのです。


安倍総理は2016年末までに日米、日ロ、日韓関係を改善し、それによって、日中関係もかなり良くなりました。

 

日本人にとっては、在職「史上最長」ですが、世界的には「ごくごく普通の長さ」です。アメリカ大統領が二期務めたのとだいたい同じ長さですから。小泉総理から第2次安倍政権まで、日本では短期政権がつづきました。だいたい1年で総理が代わっていましたた。

こういう状態は、日本の国益にならないと思います。世界のトップは、「日本のリーダーと何か話しても、来年はもういない」と思うからです。安倍総理は、長期政権だったので、「一緒に何かできる」存在だったのです。

 

良かったことも、悪かったこともありますが、他の総理大臣と比べれば、「ずいぶんマシだった」といえるのではないでしょうか。。


安倍総理、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。

ゆっくり治療に専念されて、健康を回復されますように。

 

ブログ読者の皆様が、健康でありますように!最後までお読みいただきありがとうございます。 ・・・心はいつもどまんなか。 by tadashian