シニア、世界情勢を考える。by tadashian

健康のためノルディックウォーキング・トレッキングに励むシニア、如何にして就業寿命を伸ばすか考える日々そして世界情勢

NY原油先物価格がマイナス、を考える

こんにちは、ただっしゃん(@tadashian1)です。

 

私は先物とか、あまり詳しく分からないのですが、NY原油先物マイナス37.63ドルってどういうことなのでしょう?今まで、こんな話聞いたことがありません。

普通はお金を払って、原油を買います。

それが原油をもらって、なおかつお金ももらえるぅぅ?

なんでこんなびっくり仰天な話になってしまったのでしょうか?

 

www.nikkei.com › article

NY原油先物、初の価格「マイナス」 5月物投げ売り殺到: 日本経済 ...

 
2 日前 - ニューヨーク=後藤達也、シカゴ=野毛洋子】20日ニューヨーク原油先物市場で史上初めて価格がマイナスとなった。原油需要が激減する中で在庫が増え、保管スペースが枯渇している。ファンドが投げ売りし、...

【ニューヨーク=後藤達也、シカゴ=野毛洋子】20日のニューヨーク原油先物市場で史上初めて価格がマイナスとなった。原油需要が激減する中で在庫が増え、保管スペースが枯渇している。ファンドが投げ売りし、1分で10ドル以上下落する場面もあった。21日に取引を終える5月物だけの局所的な話だが、世界を代表する国際商品市場で極めて異例の事態だ。

20日WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物の清算値は1バレルマイナス37.63ドルで、前日から55.9ドル下落した。朝から売りが先行したが、拍車がかかったのは午後に入ってからだ。正午すぎに10ドルを割ると、10分おきに1ドル下がるような展開になった。午後2時すぎに節目の0ドルを割ると午後2時30分には一気にマイナス40ドル強まで崩れた。

時系列に見ていきたいと思います。

1、新型コロナウイルスの影響で、石油の需要が減って、原油価格が下がります。

2、OPECと非OPECで作られる「OPECプラス」で協調減産を協議します。(3/6)

3、原油生産世界2位のサウジアラビアは、減産を主張します。

4、原油生産世界3位のロシアが反対して、交渉決裂します。

5、怒ったサウジアラビアは、減産ではなく、増産してしまいます。

6、なんと、ロシアのお得意様であるヨーロッパに「サウジアラビアにすると、割引しまっせ!」と営業を掛けます。

7、そうすることによって、年初の1バレル66ドルから、20ドルまで、大暴落します。

8、お互い想定外でびっくりしたサウジアラビアとロシアは、和解を決意します。

9、原油の価格競争に終止符を打つべく、OPECプラスが減産で歴史的合意をします。

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satodaさんによる写真ACからの写真

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原油価格戦争に終止符、OPECプラスが減産で歴史的合意 ...

www.bloomberg.co.jp › news › articles
2020/04/13 - 主要産油国は世界の原油生産を1割近く削減し、サウジアラビアとロシアの壊滅的な価格戦争に終止符を打つ歴史的合意を成立させた。 各国の石油担当相らによる1週間にわたる2カ国間協議、および4日間に及ぶビデオ会議の末、 ...
 

主要産油国は世界の原油生産を1割近く削減し、サウジアラビアとロシアの壊滅的な価格戦争に終止符を打つ歴史的な合意を成立させた。

  各国の石油担当相らによる1週間にわたる2カ国間協議、および4日間に及ぶビデオ会議の末、新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)による需要への影響に対応する最終合意がまとまった。

  原油相場は合意直後に乱高下した後、持ち直している。投資家は今回の歴史的合意が、新型コロナ感染流行で低迷する原油市場を安定化させるに十分なかどうか見極めている。

 ロンドンの北海ブレント原油先物は取引開始直後に8%上昇した後、値を消したが再び上昇に転じ、シンガポール時間午前9時17分(日本時間同10時17分)時点で4.9%高の1バレル=33.01ドル。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物5月限は6.4%高の1バレル=24.21ドル。

 メキシコの抵抗により、減産協議は先週後半に決裂寸前となる場面もあったが、トランプ米大統領の個人的仲介も含めた緊急の外交努力が週末も続けられたことで復活した。

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は日量970万バレル削減する。当初の1000万バレル削減計画をわずかに下回る水準。米国とブラジル、カナダは生産減少を踏まえて名目上370万バレルの減産に寄与する。他の20カ国・地域(G20)加盟国の減産寄与は130万バレルだが、実際の自発的減産というよりも低価格が生産に及ぼした影響を反映したもので、実施には数カ月もしくは1年余りかかることになりそうだ。

 

それでも、「歴史的合意」も価格を維持するのには十分ではなかったようでした。20日の米ニューヨーク商業取引所原油価格の指標となる米国産WTI原油先物価格(5月物)が、1バレル=マイナス37.63ドルと史上初のマイナスで取引を終えました。新型コロナウイルスの影響で供給過剰のためとは言え、「なんじゃこりゃ~」ですよね。

アメリカの近場の貯蔵タンクやパイプラインが満杯に近づいたり、海上のタンカーを含めて原油を保管する料金が跳ね上がりました。直近の5月物の取引期限が迫ってきて高い保管料がかかる現物を抱えたくない投機筋や生産者らが損失覚悟の上で投げ売りに走ったため、だったんですね。

新型コロナ禍でエネルギー需要が激減しています。世界経済悪化の原因は、「新型コロナウイルスが怖くて、みんな、家にいること」です。

結局、新型コロナ禍がいつ終わるかということなのです。

欧米では、「感染はピークに達した」と言われています。でも、私にはアメリカのトランプ大統領の経済活動再開に向けては少しフライング気味に見えます。第2波が来なければいいのですが・・・

日本は、現在ピークに向かっている最中なのでしょうか。

ガソリン価格は値下がるでしょう。でも今後、金融市場に余波が来ないか注視しなくてはいけません。

原油価格だけでなく、すべての事が早く、一日でも早く、落ち着いてほしいものです。